内容説明
南海・相模トラフなどを震源とする巨大地震が、近世社会を何度も襲った。これらのありさまを書き残した人々の日記や幕府への被害報告から、津波や家屋倒壊の被害状況、死亡者数や死因、震源域を復元する。俳句や紀行文などにまで「地震史料」の枠を広げつつ、歴史上の災害から未来への備えを拓くことに挑む。中世地震を取り上げた前著の続編。
目次
史料から歴史地震を復元する―プロローグ/天正地震、文禄・慶長の地震―十六世紀末~十七世紀前半の地震(天正地震/文禄・慶長の地震/寛永熊本地震と寛文近江・若狭地震)/元禄関東地震、宝永地震―十七世紀末~十八世紀前半の地震(延宝房総沖地震と天和の五十里湖出現/元禄関東地震/宝永地震/会津・伯耆・美作・信濃の地震/越後高田地震)/越後三条地震、出羽庄内沖地震―十九世紀前半の地震(佐渡小木地震と出羽象潟地震/越後三条地震/出羽庄内沖地震)/弘化善光寺地震、嘉永の東海地震、安政江戸地震―十九世紀後半の地震(弘化善光寺地震/嘉永の東海地震/安政江戸地震)/過去の災害を知る―エピローグ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アメヲトコ
5
3月刊。近世の日本で発生した地震とその被害状況についてまとめた一冊。日本とは何と災害だらけの列島なのかと思わされます。叙述は淡々と時系列で概要を紹介していくスタイルで、読んでいると気が滅入ってきます。もう少し構成には検討の余地があったのでは。2018/07/07
hal
2
今後どのような大地震が来る可能性があるのか、歴史に学びたく、読んでみた。この本は主に江戸時代の大地震の被害報告文書の紹介で、古文書を読み慣れてない人には退屈だろうし、読み慣れてる人には物足りないのではと思う。興味を持った地震については、wikiで検索した方が理解が深まった。2018/05/07
tororin
0
論はありませんが、そのことに問題はない良書です。そもそも本書の目的は近世の大地震を時系列的に取り上げ、文献史料を読み解くことでその被害の実際を明らかにすること、事実そのものを提示することです。2024/10/18
パパ
0
地震の記録の羅列で論なし。2018/06/22
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