出雲の中世 - 地域と国家のはざま

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出雲の中世 - 地域と国家のはざま

  • 著者名:佐伯徳哉
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  • 吉川弘文館(2022/03発売)
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  • ISBN:9784642058513

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内容説明

出雲といえば古代のイメージが強いが、まぎれもなく「中世」という時代はあった。日本海西部の出雲において、いかに「地域」が形成・展開し、これを公家・武家・寺社勢力による権門体制国家が支配しようとしたのか。院政期の杵築(きづき)(出雲)大社「寄(より)木(き)の造営」や鎌倉幕府勢力の侵入、京極・尼子氏らの興亡などを描き、地域と国家との相剋に迫る。

目次

出雲における中世の形成と権門体制国家―プロローグ/中世支配体制の成立(白河院政期の杵築大社「寄木の造営」/「寄木の造営」と源義親の乱/鳥羽院政期の久安の杵築大社造営/平安時代末期出雲の主要社領形成)/鎌倉時代の公家・武家・寺社勢力の支配機能(鎌倉幕府勢力の侵入と出雲/後鳥羽院政期の諸権門と大社領・鰐淵寺領の支配/承久の乱後の杵築大社造営と多様な支配者たち/鎌倉時代の杵築大社周辺の景観/出雲国衙関係神社の祭祀権再編/地域顕密寺院の国家的機能と地域アイデンティティー)/鎌倉幕府支配の台頭 蒙古襲来以降(幕府支配の地域浸透/外来領主の定着と発展/杵築大社造営遅滞と幕府の対応)/鎌倉幕府倒壊から南北朝動乱(後醍醐天皇の倒幕活動と地域/南北朝動乱における地域勢力図/寺社勢力の再編)/南北朝動乱から室町幕府守護体制へ(塩冶郷支配と八幡宮/出雲大社造営体制の変化/出雲の室町幕府守護体制/京極氏分国の構造/海域における対外的緊張の影響/寺社勢力と守護権力/守護支配権強化の動き)/戦国時代(応仁・文明の乱における出雲の内乱/応仁・文明期の日本海沿岸地域/尼子経久の登場/尼子経久の領国支配と造営・仏事/尼子晴久の領国支配の転換と特徴/晴久権力の絶頂期/晴久権力の限界/尼子領国衰退・滅亡と地域構造)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

MUNEKAZ

12
タイトル通りの一冊。出雲大社や鰐淵寺など寺社勢力を軸にした記述で、意外とすらすら読める。やっぱり大寺社が話題のど真ん中にあるのが、いかにもこの地域らしくて面白い。どんどん遅延する遷宮儀式や社殿修築に中世らしいグダグダ感を感じつつも、そうした寺社関係の出来事をテコに、在地勢力と結びつく中央の武家という構図は興味深い。尼子氏をはじめ三沢や多胡、牛尾といった出雲を代表する国衆も、もとは西遷御家人だったことが中世で起きた出雲の支配層の変動を表している。2023/11/07

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