大久保利通と東アジア - 国家構想と外交戦略

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大久保利通と東アジア - 国家構想と外交戦略

  • 著者名:勝田政治
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  • 吉川弘文館(2022/03発売)
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  • ISBN:9784642058193

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内容説明

征韓論政変後、大久保利通は近代国際法に準拠し、華夷秩序の打破に向けた積極的な東アジア政策を展開した。そのなかで大久保がめざしたものとは何か。樺太問題、台湾出兵、清国との交渉、琉球併合、江華島事件、日朝修好条規締結…。異なる秩序がぶつかる「対立・相克」の具体像と、戦争を回避した「妥協」の要因を、国家構想との関連で描く。

目次

大久保利通が直面した東アジア世界―プロローグ/征韓論争と東アジア(留守政府と東アジア〈琉球王国の位置/琉球「藩王」冊封/台湾出兵論の提起/台湾領有論の登場/日露「雑居」の地樺太/樺太での日露紛争/日朝国交の停滞/日朝国交の断絶〉以下細目略/西郷隆盛との対決/大久保政権の成立)/琉球の併合(台湾出兵の実行/清国との交渉/琉球併合に向けて)/朝鮮との国交樹立(日朝交渉の開始/江華島事件/日朝修好条規の調印)/大久保利通のめざしたもの―エピローグ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

MUNEKAZ

8
征韓論に端を発する朝鮮問題を皮切りに、明治政府初期の外交問題について大久保利通を中心に追った一冊。台湾出兵・琉球処分・朝鮮開国と清の華夷秩序と対峙した一連の外交と、それにリンクした国内での論争がよくまとめられている。大久保は「民力」養成のための「避戦」を選択したのだが、維新直後の日本の混乱を考えると賢明なことであったと思わされる。また朝鮮や清との交渉では妥協も辞さない柔軟さがありながら、琉球相手にはあくまで国内問題だとして、高圧的に振る舞う明治政府の姿も印象に残った。2018/05/12

アメヲトコ

4
内政派として知られる大久保利通の外交政策(樺太・台湾・琉球・朝鮮)にスポットを当てた一冊。明治初年の国境画定にいたる流れで極めてギリギリのところで戦争が回避されてきたという点はなかなかに背筋が寒くなるものがあります。そして大久保暗殺が回避されていたらその後の日本の歩みはどう変わっていただろうかとも。2016/05/05

穀雨

3
明治六年の政変から琉球処分にいたる、明治新政府の東アジア外交の展開が、当時の政府でリーダー的な立場にあった大久保利通という人物を軸にして体系的に整理されている。国力の充実を図る立場から海外への派兵に消極的だったはずの大久保が、西郷や大隈らによる台湾出兵を許してしまったのは、佐賀の乱の事後処理のため中央政界からしばらく離れていたためという点は興味深かった。当時の国内政治も、外交政策との関連を視野に入れなければ十分に理解できないことがわかった。2017/12/10

なが

1
著者の既卒ゼミ生として最終講義を聴いてきた。 当時はよく理解できなかった事や、疑問がますます湧いる。いろいろ質問したい事が出てきた。 退職後のご活躍を楽しみ、今晩はお酒を嗜もうか。 大学帰りの小田急〜宇都宮線にて2023/01/28

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