内容説明
近代日本の大蔵官僚・政治家。日清・日露戦争で、戦時・戦後財政の中核を担う。その功績により男爵(のち子爵)。岳父渋沢栄一と共に明治神宮の造営に尽力し、広大な内外苑の基礎を作った。大蔵大臣、東京市長、連合国経済会議日本代表を歴任。晩年、東京・横浜万博の開催を目指した。官庁エコノミスト・貴族院議員として内外に知られた生涯を描く。
目次
はしがき/誕生から東京英語学校卒業まで(生い立ち/広島移住、そして上京/洋学三叉学舎への入塾と東京英語学校入校/東京英語学校の教育)/東京大学文学部政治学理財学科に入学(経済学への関心と学友たち/履修科目/カール・ラートゲンとの出会い/ラートゲンの教育/明治一四年の政変の余波/ラートゲンの補佐と歴史観形成/政治学理財学科の教授陣/卒業後の進路)以下細目略/大蔵省時代/日清戦争と戦後経営/金本位制度の導入/日露戦争と戦時財政/日露戦後経営と大蔵大臣阪谷/二度の外遊/東京市長時代/第一次世界大戦と連合国パリ経済会議/幻の中国幣制顧問/貴族院議員になる―「公正会」を設立/関東大震災からの東京復興と昭和戦前期の貴族院/「紀元二千六百年」奉祝に向けて/日米開戦直前の突然の死)/略系図/略年譜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
熱東風(あちこち)
1
「高橋財政を批判したエコノミスト」という煽り文句に、つい手に取ってみた。/財政のみならず実に色んなことを手掛けていて、それはそれで中々に興味深いのだが、多岐にわたりすぎて私のお粗末な頭ではどこか捉えきれない印象を受ける。/明治神宮の建立の際の石橋湛山の批判が興味深い。明治天皇を奉祀するに、何をもって基準とするかという考え方の違い。/後藤新平が台湾民政長官に就任するに多大な後押しをしたというのも改めて知った(かつて後藤に関する書を読んだ時に書いてあったのだろうが記憶にない…)2019/06/15
t0t0165
0
大蔵官僚として明治日本を支えたが、その経歴は同時代の政治家、官僚と比して一般に知られていない、と思う。本書からは近代日本の歴史的出来事の渦中にいた大蔵官僚として、貴族院議員として、国際人として存在した阪谷の姿を炙り出す。そしてそれは大蔵省というのがただ単に財政に対して特権的であるわけではなく、時の政治経済社会の状況に振り回されてもいたことも示してくれる。2025/10/21
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