内容説明
昭和前期の政治家。摂関家嫡流の公爵家長男に生まれ、元老西園寺公望の側近や貴族院議長などをへて首相を三度務めた。「国民政府を対手とせず」声明や東亜新秩序声明を出し、国家総動員法の制定、大政翼賛会の発足、日独伊三国同盟を締結させた。太平洋戦争開戦直前まで政治の中枢にあって、戦後、戦犯指名を受けて服毒自殺に至った生涯を描く。
目次
はしがき/生い立ち(家系/父篤麿/一高・京大時代/近衛という人物)/貴族政治家として(パリ講和会議に参加/国論一致をめざして/満洲事変に直面して/首相就任を辞退)/首相となる(組閣事情/日中戦争の勃発/日中戦争長期化へ/内閣の大改造/東亜新秩序声明)/再び首相として(第二次内閣の組閣事情/第二次内閣の政策/新体制運動の展開と挫折/日米交渉)/首相退任後(東条内閣期/近衛上奏文/憲法改正に従事/戦犯指名)/おわりに/略系図/略年譜



