内容説明
高校生の萌絵の将来の夢は、父とともに働き、実家の「トージョー電器」を大きくすることだった。
だが、父が病気を患い、お店を閉じることになってしまった。
「トージョー電器」を立て直すためには、私が力を付ければよいのではないか。
「お客様満足度業界ナンバー1」が売りの全国チェーン・R電器に入社するが、この電器屋、何かがおかしいーー
電器屋を舞台に起こる事件と衝撃の真実。
「福ミス」受賞作家、新境地の1作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
97
私たち消費者からは見えない裏の世界。家電量販店に限らずの事だと思うけれど、販売に携わる方には、せめて、商品に愛情を持ってほしいと思っています。その点では冒頭に登場する少女の物語は好感が持てました。できれば、彼女中心の物語も読んでみたいなと思います。2022/07/03
ゆのん
82
家電量販店ミステリー…と書くと『何?』と思われるかもしれないが、正に家電量販店を舞台にしたミステリーなのだから仕方ない。実家の電気店を復活させる事を目標に新入社員として奮闘する女性、穏やかで話のわかる店長、毎日メモ帳作りをするだけの副店長、青白い顔でレジ横に立つ係長…。読み出しは『お仕事小説』かな?と思ったが、最後まで読むと確信する。紛う事無き『ミステリー』だと。不穏な空気が漂い続け、正義の鉄槌が下るのを切に願いながら読んできたが、ラストはスッキリ、爽快だった。2022/04/01
sayuri
73
家電が好きだ。買い替えの時は、事前に価格、機能、デザイン、サイズなど事細かに下調べをしてから家電量販店に向かい、お気に入りの担当さんと相談しながら購入を決める。そんな家電量販店で、この物語の様なブラックな事が行われている事を想像しただけで胸が悪くなる。実家の電器店の立て直しの為に全国チェーンの家電量販店「R電器」に入社した萌絵、今にも倒れてしまいそうな係長・水上、名前だけの店長と副店長、其々の視点から描かれた本作はお仕事ミステリでありながら、人として大切な事を教えてくれる。大好物の勧善懲悪物で爽快な読後。2022/05/20
ぶんこ
59
面白かったです。街の電気屋さんと家電量販店による顧客第一の取り組みの違いがよくわかる構成になっていました。たしかに私自身顧客第一という接客経験は無い。父が交通事故でお店がまわらなくなった萌絵は、再起を目指して家電量販店に就職。張り切って仕事に励むものの半年後にはガソリンスタンドへの出向辞令が。仕事に誇りを持って励む人が認められるとは限らない。M支店ではパワハラで係長が潰れる寸前。信頼していたアルバイトの裏切りと波瀾万丈な展開でしたが、家電業界の名探偵登場で大逆転。痛快爽快なラストでした。2022/08/08
kei302
55
いろいろ酷すぎる。「裏家電」の存在を知った。店員が、そんな…。2023/02/03
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