内容説明
ルックス至上主義、規範的女性性に抵抗する脱コルセット運動。韓国の若い女性たちが化粧品を捨て、髪を短くした写真をSNSにアップ、急速に広まった。女性らしさを「電撃的に打ち切る」強いアプローチを取った背景とは。『私たちにはことばが必要だ』イ・ミンギョンが「脱コル」実践者たちと対話し、読解を試みた渾身の1冊。
目次
日本の読者のみなさんへ イ・ミンギョン
0 観念から感覚へ
1 女から人へ
2 する自由からしない自由へ
3 努力から忘却へ
4 美しさから痛みへ
5 平面的な自我イメージから立体的な自分へ
6 美の観点から機能の観点へ
7 男性の他者から、女性として同一視された女性へ
8 画一的な日課から多様な日常へ
9 順応から違反へ
10 分裂から統合へ
11 今、ここから、別の世界へ
12 死から生へ
13 さあ、次の世代へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
54
【韓国の若い女性たちが、女性らしさを「電撃的に打ち切った」背景とは】ルックス至上主義や規範的女性性に抵抗する脱コルセット運動。“女性が女性だという理由で、人生の何一つも、諦めないことを願う”著者が、実践者たちと対話し読み解く書。<女性たちが自分自身を救い出したことについても、また、別な誰かを救うのを喜んで時間と経験を差し出しつつ、仮名ではなく実名で掲載してほしいということばに込められた矜持と連帯意識に対しても、敬意を伝えたい。社会的な動きにまでつながった粘り強さや生への意志は、本当にすばらしかった>と。⇒2024/04/28
ののまる
8
韓国の若い女性への美(社会が押しつける美の基準や女性としてのあり方)はすさまじいなあ。日本の比ではない。大阪の厚化粧&ヒョウ柄のおばちゃんは、ある意味、脱コルセットなんだろうか?とか思ったり。2022/05/24
る
4
女性に規範的女性性の圧力をかけ、さらに子どもにまでターゲットを広げて早くから女性性を学習させることで利益を拡大しようとする美容産業が全ての原因なんじゃないかと思えてくる。2023/12/24
TNdler
4
『美とミソジニー』が脱コルセットの理論編だとすれば『脱コルセット:到来した想像』は実践者の体験インタビュー集で、実生活で実践するうえでの葛藤や脱コルセットに至るまでの各々の背景などが語られていたのでとても参考になった。この本を先に読み始めたときはいまいちピンとこなかったので『美とミソジニー』を先に読んでおいた方がより深く実践者の動機を理解できると思う。韓国と日本とでは、文化的背景が違う部分がありつつも、「着飾り」に対する圧力が似ているところがあるので参考にできる部分も多くありそう。2022/10/11
葉桜
3
普段何気なくする身体の手入れやヘアメイク=着飾り労働だと捉える視線、男性はしなくていいことを女性は誰になぜ強いられるのかという視点は興味深い。ひっかかったのは、わたしたちが生きやすい世の中は、わたしたちが女性という性別を捨てることなのだろうかという疑問。ツーブロックにし着飾り労働を捨て去り男性的な、楽な服を着用すれば、それが脱コルセットという運動になりかつ価値観をかえ、苦しみから開放されるというわけではないだろうと思う。ルッキズムや押し付けられる価値観からの解放でありながらまた別の価値観への平伏にも思える2023/08/28
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