内容説明
芸術家の創造活動を理解するのに欠かせない心理学的観点を紹介しながら,アーティストに見られる創作ビジョンの役割に迫る。
目次
表紙
はじめに
第1章 美術家とは何者か?
1.1 美術の学生たち
1.2 美術家とは何者か?
1.3 現代美術と心理学の境遇
1.4 美術家を研究するということ
1.4.1 美術家の研究をどう位置づけるか
1.4.2 心理学,認知科学における芸術家の研究の流れ
1.5 美術家にとっての芸術とは何か
1.5.1 鑑賞者にとっての芸術の意味と美術家にとっての芸術表現の意味
1.5.2 心理学からみた美術家にとっての芸術表現の意味
第2章 美術家は何に熟達するのか?
2.1 メリッサ・ジンクのWork Stream
2.2 創造性と美術家
2.2.1 創造性の研究
2.2.2 創造性の定義の概要
2.2.3 プロフェッショナルたちのmini-c
2.2.4 美術家たちのmini-c
2.3 熟達化と美術家
2.3.1 美術家にも熟達は必要
2.3.2 様々な熟達者
2.3.3 芸術領域における熟達
2.3.4 美術家がmini-cで熟達させるものとは?
2.4 認知的枠組としての創作ビジョン
2.4.1 人間の情報処理における認知的枠組
2.4.2 心の作業モデルとイマジネーション
2.4.3 創造活動における認知的枠組としての創作ビジョン
2.5 美術家の熟達過程を捉える観点
2.5.1 プロダクトからプロセスへ
2.5.2 作品変化の時期の基準
2.6 ポートフォリオ・インタビュー
第3章 創造的熟達の初期の相:熟達に必要な諸側面
3.1 『画家たちの20歳の原点』
3.2 心理学が作り出した芸術家のイメージ
3.3 学習の段階理論:運動・診断,創造性,描画スキル
3.3.1 運動技能・診断技術の学習段階
3.3.2 学習,知能,創造性の変化曲線
3.3.3 ドローイング・スキルの熟達
3.4 芸術家の見る目の熟達か? 目的の形成か?
3.5 熟達のためのよく考えられた練習から創造のための探索的練習へ
3.6 創造のための探索と創作活動に対する省察
3.6.1 美術家の探索的練習とは
3.6.2 探索と省察の様相
3.6.3 指向性・傾向性への気づき:『「わざ」から知る』が教えてくれるもの
3.7 創造的熟達の初期における探索内容
第4章 創作ビジョン明確化後の相:創作活動の広がりと創作ビジョン
4.1 生涯現役
4.2 創作ビジョン明確化後の創作活動
4.3 創作ビジョンの内容と創作の特徴
4.3.1 創作ビジョンの内容と特徴
4.3.2 創作ビジョンの非言語的側面
4.4 創作ビジョンの普遍性と作品の特殊性
4.5 創造と熟達の次なる境地
4.6 創造し熟達する人生
第5章 美術家の創造的熟達と創作ビジョン
5.1 『職業としての小説家』
5.2 創造的発想法と現代美術におけるアイデア生成の違い
5.3 創作ビジョンはどのような仕事でも形成されるのか?
5.4 心理社会的発達や社会的認知の諸概念と創造的熟達
5.4.1 成人期以降の生涯発達とキャリア発達
5.4.2 自己概念と創造的思考
5.4.3 創造活動における動機づけ,自信,目標,フロー
5.4.4 興味の発達と創作ビジョン
5.5 “事業のネットワーク”の中の創作ビジョン
5.6 美術家の柔軟な思考を支えるもの:適応的熟達から創造的熟達へ
5.6.1 創作ビジョンはトップダウン思考?
5.6.2 適応的熟達から創造的熟達へ
第6章 美術と心理と人々をつなぐ
6.1 芸術人口の醸成に向けて:美術家と鑑賞者のボーダーをなくす心理学
6.2 まとめ
引用・参考文献
おわりに
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感想・レビュー
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shin
Go Extreme
Jey.P.
ニッポニテスは中州へ泳ぐ