トランプ大統領のクーデター ――米連邦議会襲撃事件の深層

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トランプ大統領のクーデター ――米連邦議会襲撃事件の深層

  • 著者名:園田耕司【著者】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 筑摩書房(2022/03発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
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  • ISBN:9784480818607

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内容説明

暴徒化した数千人のトランプ支持者による連邦議会襲撃事件。警官1名を含む5名の死者、700人以上の逮捕者を出したこの事件の深層を抉る渾身のドキュメント!

目次

プロローグ 「議事堂を奪い取れ!」
「大統領はトランプしかいない」
襲撃された「民主主義の神殿」──米国史上最悪の事件
政争の具と化した特別委員会
第一章 右派ポピュリストの策謀
「明日はゲームデイだ!」
影の大統領
「政治的な血を流させている」
トランプ、共和党を再び掌握へ
第二章 「不正選挙」キャンペーンの始まり
バノンが口にした「奇策」
郵便投票批判の背景
「選挙は盗まれた。我々は証明しよう」
前代未聞の大規模訴訟
3州の「不正選挙」証明、ほぼ不可能
陰謀論を用いた悪名高き訴訟
絶望にも似た支持者の怒り
政治運動としての法廷闘争
第三章 トランプ陣営のあがき
「ミシガン州をひっくり返せ」
共和党員の反対票に非難殺到
トランプの電話後に豹変
トランプの危険な発言
大統領、州議会公聴会に「電話」参加
「選挙権を奪うことは正当化できない」
ホワイトハウスに地元共和党議員を招待
集計所で働く若者に殺害の脅迫
「暴力を許してはいけない」
「だれかが殺されるだろう」
Wi-Fiパスワードは「不正選挙!」
州務長官に「直電」で脅し
トランプ陣営の戦略
司法省へも度重なる圧力
第四章 暴力をあおる大統領
「スタンド・バック&スタンド・バイ」
プラウドボーイズ最高幹部
カナダ政府、テロ組織に指定
「騎兵隊がやってきます、大統領閣下」
「Qアノン」や極右団体、ネット上で過激な呼びかけ
「再び家に戻って来ないかもしれない」
第五章 議事堂襲撃事件の勃発
トランプ支持者、続々と首都に集結
「死ぬ気で戦え!」
変わり果てた議事堂
わが子との最後の会話を覚悟
「これは深刻なことが起きている」
「ペンスを吊るせ!」
襲撃事件のさなか、ペンスを非難
「この日を永久に忘れるな!」
死者5人、逮捕者700人以上
第六章 反乱者の述懐
「トランプの言葉に駆り立てられた」
大統領執務室でトランプと懇談
立ち上がらなかった大統領に落胆
「銃を手に取って首都に集まれば……」
「大統領のまいた餌に食いついた」
厳戒態勢の大統領就任式
第七章 追い込まれた大統領
加速した「トランプ離れ」
「もう一つの世界」をつくり出したツイッター
史上初、2度目の弾劾訴追
共和党議員10人の造反
「何らかの形で戻ってくる」
第八章 拡散する「Qアノン」の陰謀論
異様な風体の「Qアノン・シャーマン」
「Qアノン」のプロファイル
人々がQアノンを信じる背景
米国社会に衝撃与えた「ピザゲート事件」
「ラビットホール」に落ちる
ヒラリー・クリントンの公開処刑を待望
「私はQにだまされた」
父親との間に「軍事境界線」
Qアノンに蔓延する陰謀論
ツイッター凍結後もデマを拡散
Qアノンを支持する連邦議員
アシュリー・バビットが「殉教者」に
ミリシア運動と議事堂襲撃事件
第九章 トランプ前大統領、反撃の狼煙
フロリダを拠点に政治活動再開
熱狂的な地元支持者たち
草の根の運動家を大切にするトランプ
長続きしなかった「トランプ離れ」
「共和党はもはやトランプ党に」
トランプのもとで進んだ共和党支持層の多様化
ブルーカラー層を引きつけるトランプ
「我々の戦いは始まったばかりだ」
エピローグ 究極の分断社会はどこへ
警官たちの証言
深まる党派対立
バイデン政権の失点で勢いづくトランプ
ツイッター代わりのSNS、創設
現実政治動かす「不正選挙」キャンペーン
ポピュリストを歓迎する土壌
語り継がれる別の「真実」
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

105
途上国では大統領選の結果を敗者が認めず、暴動や内乱に発展するのも珍しくない。そんな事態がアメリカで現職大統領によって引き起こされ、多くの支持者が同調し連邦議会を襲撃した事件は衝撃だった。国民が現行の政治体制に深く失望し、反対者を力ずくでねじ伏せて自分たちが一方的に勝利するのを望むようになったのだから。法や制度や選挙よりも陰謀論を信じるアメリカ政治と国民の途上国化であり、民主主義は国論や民心が分裂した状況に無力であるとの現実をさらけ出した。この事件を見て、プーチンはウクライナ侵攻の決断を下したのではないか。2022/07/29

スプリント

13
改めて読んでも連邦議会襲撃は集団ヒスが引きこす暴挙だったことがわかります。 ただ、そんなトランプに望みを託す人々もかなりの人数がいることは確かです。 ウクライナ問題で汚点がつくと民主党から共和党に政権が戻ることも充分考えられ、トランプの再登板の可能性もありそうですね。2022/04/03

劇団SF喫茶 週末営業

3
よくまとまっている。トランプ1.0における議事堂襲撃事件は世界史的な事件。近年の世界は民主主義を見直す方向に急速にシフトしている。例えばフランス革命からナポレオン戦争の後、革命の波がじわじわ広がり30年後の1848年にヨーロッパで大革命が起きた。同じように2020年のしばらく後には議事堂襲撃に象徴される世界が出現し「理性的な市民による統治」という幻想は消滅するだろう。そこでは話し合いによる和解など成立しない。そもそもヨーロッパもアメリカもずっと戦争してきた地域。最初から無理だったのだ。2025/03/19

いいちゃん07

2
キャピタルヒルでの暴徒乱入。それに至るドキュメントでした。現地取材ならではの臨場感。これだけのことをしでかして再選される、、、。このことから多くを学んだと信じます。2024/11/03

ゾロりん

2
読みたかった本、図書館で。読んでいて信じられない内容。こんなことが21世紀のアメリカで起こるなんて。こんな事件が起きたにも関わらずトランプの政治生命が絶たれてないというのが信じられない。恐るべし陰謀論、ポピュリズム。理性という言葉は歴史の遺物となってしまうのだろうか、なんて。2022/10/18

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