内容説明
『どんなもんでも百の料理 にします』という珍妙な商売で暮らしを立てる千夏は、道で男に絡まれているところを兜小路梅王丸に助けられた。梅王丸が家守をする長屋に案内され、彼に百の料理を作るが──。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
82
新シリーズ。聖徳長屋の住人は皆珍商売の者たちばかり。長屋の家守が想像するだけで笑える風体。京都はお公家さん出身というから、身なりもスッとして「おじゃる」言葉を話すイメージからは程程遠く、相撲取りのような巨漢、筋骨隆々、顔面髭面の上半身裸。長屋で牛を飼ってていざとなったら牛車を仕立てて討ち入り。頼りになる男・梅王丸でございます。まずは「百珍屋」なる商売の女の子を助けたことで長屋の存続を賭けた料理対決。田中さんも料理小説を出したのかい?と思う位の料理の豊富さ。一風変わった長屋の住人たちこれからが楽しみ!2022/04/03
はつばあば
46
この作家さんの大阪もんは結構面白い。表紙の絵からするとどうみても兜を被った裸ん坊さんが公家の出とは思えないが(^^;。珍商売の店子を集めた長屋の家守梅王丸、そこに現われしは「百珍屋」という『どんなもんでも百の料理 にします』という少女千夏。子供だと馬鹿にして絡んできた大人げない男から梅王丸が助けたことから物語は始まります。料理と将棋対決の2編、啓文さんの作品、私は好きです(#^.^#)。2023/08/19
あっちゃん
29
個性的なキャラが集まる長屋、変わり種の商売の人が集まり店守りを中心に弱きを助け強きを挫く安心感のある話(笑)それにしても、変わった商売考えるなぁ( ̄▽ ̄)2023/05/03
み
23
何となく読了(^^;ちとハマりませんでした…、残念。2022/06/09
Kira
16
図書館本。立ち退きを迫られて崖っぷちに立たされた長屋と住人を守ろうと奮闘する家守を描いた二篇。珍商売を営む住人が暮らす長屋の家守をしている梅王丸は、公家の次男。長屋をつぶして遊廓にしたい毘沙門屋との勝負に出る。作者は大阪府生まれなので、上方弁に抜かりはない。さわやかな梅王丸が気に入ったので、続編を読みたい。2022/06/07
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