ハーパーコリンズ・ジャパン<br> ロスト・アイデンティティ

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ハーパーコリンズ・ジャパン
ロスト・アイデンティティ

  • ISBN:9784596333575

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内容説明

CWA賞&MWA賞ダブルノミネート!
イスラム過激派による
テロの緊張が高まるロンドン。
MI5が命運を賭したのは、
モスクに通う麻薬の売人だった――

各賞ノミネート、鮮烈なデビュー作!
2018年CWA賞新人賞最終候補
2019年シークストン・オールドペキュリア犯罪小説オブ・ザ・イヤー賞最終候補
2021年MWA賞ペーパーバック部門最終候補
「飛び抜けた魅力。新進気鋭のスリラー作家の登場」 デイリー・メール紙
「アクション・スリラーであり、青春小説。完全に心?まれる」 ガーディアン紙

ロンドンにあるモスクが人種差別主義者たちに荒らされた。
モスクに通う“敬虔な”ドラッグの売人ジェイ・カシームは怒りを覚えながらも、
同胞の過剰な反撃に疑問を抱く。
そんなとき、麻薬密売の容疑で逮捕されたジェイは、
無罪放免と引き換えにMI5の一員となってテロ対策に協力するよう命じられる。
やがてイスラム過激派の中枢部に迫るにつれ、
無差別テロが現実味を帯びていき――。
英国発の話題作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナミのママ

57
ロンドン。モスクに通うパキスタン人のジェイが司法取引でMI5(英情報機関・保安局)に協力してムスリムのテロ組織に潜入する。…と書くとガチガチのスパイ作品に思えるが実にユニーク。主人公のジェイはドラッグの売人でアルコールも飲むしママが大好きな28歳。友人もいるし愛車はBMW。通っているモスクが人種差別主義者に荒らされたところから少しずつ運に見放される。他方でMI5の組織はしたたか。人事の不穏な気配もある。無差別テロが現実に起こる英国では緊迫感あるストーリーだろう。3作まで刊行、2作目の邦訳も決定とのこと。2022/06/12

しゃお

36
モスクには週一しか通わず酒も肉も薬も嗜む麻薬の売人であるイスラム教徒のパキスタン人のジェイ。MI5にリクルートされテロを阻止する任務に就く事になるという、設定だけ見るとあり得無さそう。しかし義に厚いジェイのユーモアある軽妙な語り口で読みやすく、読みだすと止められないものが。しかし実際には過酷な運命が待っており、パキスタン人でありイギリス人であるジェイのアイデンティが揺れ動く様はあくまでシリアスな現実を映し出しています。ラストも衝撃的でこれで終わってしまうとあまりにも切ない。しかし三部作との事で続きを待つ!2022/05/05

maja

30
ロンドン西部、自治区ハウンズロウに住むパキスタン系イギリス人の若者ジェイ。生まれも育ちもこの地の狭い世界でその場しのぎで暮らしていたが、自らのトラブルと引き換えにMI5に協力してテロ組織潜入スパイとなって一歩を踏み出す。過激な原理主義の教義でテロリスト養成にごく普通の幼馴染の若者がいかにして吹き込まれてしまうかなどの重い要因が、英国ムスリム移民の内側から語られる。「潜入」が機となって同胞意識と任務に戸惑い葛藤しながらの揺らぎがいまどきの若者風口調で語られていく。続編も読みたい。 2022/12/11

Takashi Takeuchi

29
ここ数年ムスリム作家の作品を読む機会が増えてる。大体が純文学だがこちらはエンタメ。エンタメといえどイギリスに住むムスリムの生き辛さ、純粋な若者がテロになっていく恐さがしっかり描かれ、この辺りは同じイギリス在住パキスタン人作家による『帰りたい』を思い出す。こちらは主人公のキャラから軽妙に進む前半から一転ドキュメンタリータッチで緊張感溢れる後半へと緩急が効いてリーダビリティが高い。昨年春に刊行された際には良い評判を知りつつスルーしてたが、年末刊行の続編の更なる評価の高さから手に取って正解。続編に向かいます。2023/01/17

kanki

27
イギリス国内のパキスタン人。ムスリムvsカーフィル。日本は平和だと再確認した。面白かった2023/02/26

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