内容説明
舞台は、瀬戸内の小さな街のジャズバー。さまざまな事情で孤立したり、行き詰まったりしている人たちが入れ替わり、マスター相手に自分語りを始める。なかには、まったく話さない人もいたが、やがて……。思春期・青年期精神医療で著名な精神科医・青木省三による初の小説。人と人とのふれ合いやぬくもり、絆への希望を生み出してくれる、素朴な祈りのような作品。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シェルター
11
広島の街中にある商店街のお話、原爆二世の作者、子供の頃から知っている個性の強い人々だけど、昭和の人情味溢れる店主達の話は、昔懐かしい日本の良い時代なんだろうなとしみじみ。皆、周りのお客さんや店主達を気にかけて、だけどあまり距離を縮めすぎないように過ごす日常、ジャズバーでの人生相談、その人それぞれ抱えている悩みは、この商店街の人々によって、明日も生きようと前向きにさせられる。なんかね〜、この作品から自分も疲れを取ってもらえたように思います、「おわりに」も凄く良かった!出会えて良かった作品です。2022/05/06
おやぶん
1
広島のある街にあるジャズバーに来る人達の物語。 最初若いマスターかと思って読んでたら50代の人だったんだ。 みんな悩みがあるけども年配者の助言などで乗り切っていく。 心が温かくなりますな。2023/09/03
らぴす
0
いろんな理由で、世の中をうまく渡っていけないというか、そういう不器用な人と、田舎のジャズバーのマスターと、自転車屋さん、骨董品屋さんなどがからむ、心温まるお話でした。あ、和尚さんもいました。2025/07/01