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内容説明
土門拳、植田正治、東松照明、森山大道、荒木経惟、須田一政、杉本博司、佐藤時啓、森村泰昌、畠山直哉……。日本を代表する写真家たちは、何を模索し、何を語ってきたのか。写真家たちの作品と肉声を辿りながら、「現代写真」の流れを一望する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
64
写真だけではなく現代芸術の流れもザっとわかるように書いてある良書(ただ部分的ではある) ”写真は舌足らずでありながらとてつもなくおしゃべり”by名取 アラーキーの言葉は面白い。 木村伊兵衛写真賞受賞者一覧を見て、1989年、木村花と星野道夫が同時に受賞してるのが感慨深い2022/07/23
rokubrain
13
芸術家たちの苦悩の歴史が見えてきた。 苦悩は外側の人間から見ると敬遠したいものだが、 実は内面的にはそこに精神哲学が生まれる源泉がある。 人間にしか持ち得ない魅力的な資質といえそうだ。 伝統のある芸術と新興の写真の表現力の相克。人間が伝統の柵(しがらみ)から解放されていく過程で、”時代の精神”を感じ取っていった歴史でもある。 圓井さんのいう歴史観、価値観ということばが、本書を読み解くカギですね。「今、ここ」を解釈する力も重要。2022/08/15
kana0202
3
取り上げられているトピックは少ないが、著者がよく考えながらわかりやすく書こうとしており好感が持てる。多くの言説をひとまとめにしがち(わかりやすさの源でもある)ので、原点にあたるなり、自ら考えたりするなかで、新しいことを考えられそう。そう詳しくないが興味あるという人にちょうどいい良書。2023/05/03
Toshiyuki Marumo
3
現代写真史の背景として近現代の西洋美術史についての分かりやすい見取り図が描かれている。純粋に日本現代写真史について知りたい読者は少し戸惑うかも知れないけれど、僕は頭の整理が出来てとても勉強になった。良書だと思います。2022/05/17
テン
2
ずっと写真は撮っていたけど歴史の流れを一切知らず、いまさら土門拳を知るところから始まり、中平卓馬展を見に行った時に買って、前半読んで、かなり時間をおいてしまいやっと読了。自分が、概念的なことを説明する文章にとにかく慣れていないことがわかった。2024/08/27