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内容説明
「改正」の名のもとに繰り返される給付カットと保険料引き上げ。「これまでのようには年金をもらえないのではないか」「いま保険料を払っても無駄になるのではないか」等、高齢者から若者まで、公的年金に対する不信は募る一方である。しかしそのような不信・不安感の根拠になっている、いわゆる「年金危機説」は多くの誤解に基づいている、というのが、年金学の第一人者である著者の主張である。著者によれば、基礎年金における保険料の徴収ベースを現行の所得から消費支出ベースに切り替える、すなわち年金目的消費税の導入により、給付水準引き下げも、保険料引き上げも不要であり、現在も、将来も、公的年金によって老後の生活設計は確保できる、という。本書では、「積立方式への切り替えや民営化はどこまで有効か」「第三号被保険者問題いわゆる専業主婦優遇批判をどう考えるか」などの争点を整理し、年金問題の全体像を明らかにする。99年改正に準拠した決定版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
17
「教室」というには難解だった。社会保険方式をやめて税方式を・・・というのはこの本が出版された2000年時点より現在のほうが拒否反応が強くなっているのではないだろうか。景気も一層悪化するだろう。年金の無責任な運用はやめてほしいし、国民年金も給付額はもう少しなんとかできないのだろうか。社会構造が変わっていくのは予測できたはずなのに、どんどんこの国での暮らしが不安なものになってゆく。2014/09/07
Humbaba
8
年金の財政事情が苦しいというのは抗いようのない事実である.しかし,それ以上に大きな問題として横たわっているのは,人災によって信用が薄れたことである.確かに給付開始年齢を遅らせれば,財政は楽になるかもしれない.だが,それによって最も失ってはいけない信用を損なってしまう.切り札ではあるかもしれないが,早々に切って良いものではない.2011/11/07
takao
1
年金+αの部分をどうするか? 2016/10/04