内容説明
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近藤麻理恵が片づけてきた1000以上の部屋にまつわる実話を基に、
川村元気が紡ぐ7つの部屋の物語。
気鋭の絵本作家・大桃洋祐のカラーイラストを40点以上収載。
読売新聞連載時から話題沸騰の小説がついに単行本化!
わたし、橙木ミコには、誰にも言えない秘密がある。
部屋にある、モノの声が聞こえてしまうのだ。服や靴、本や家具がみな、話しかけてくる。
わたしは、依頼された家の“片づけ”を手伝う仕事をしている。
今、わたしの隣にいる片づけの相棒はボクス。おしゃべりな小箱だ。
どうして、片づけが仕事になったのか? どうやって、モノの声が聞こえるのか?
そもそも小箱が相棒って、どういうこと?
きっとあなたは不思議に思うだろう。けれども、これはどれも本当の話。
わたしが片づけてきた部屋は、千を超えた。
服を手放せない主婦、本を捨てられない新聞記者、なんでも溜め込んでしまう夫婦、好きなものが見つけられない少女、死の間際に片づけを決意する老婦人……。
部屋の数だけ、そこに暮らす人と、おしゃべりなモノたちとの思い出がある。
今からすこしだけ、その話を聞いてもらえたらと思う。
これはわたしが実際に体験した、すこし不思議な七つの部屋にまつわる物語だ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
275
川村 元気は、新作中心に読んでいる作家です。タイトルからイメージしていた内容と異なり、近藤 麻理恵が実際に片付けてきた1000以上の部屋の実話に基づく片付けノウハウ連作短編集でした。 私は完全図書館派なので、本に関しては片付いていますが、洋服に関しては全く片付いていません(笑) https://www.chuko.co.jp/special/chattyrooms/2022/04/28
kou
132
少し不思議な世界観で面白かった。そして、どの話も、素敵な読後感だった。片づけへの概念が変わった気がした。「ミコのお片付けノート」も参考になる。片付けが物凄く苦手なので、自身の部屋にも来てくれないかなぁ(汗)。来てくれるのなら、あんこ餅を準備しておくのに・・・。2022/05/29
machi☺︎︎゛
122
片付けコンサルタントの近藤麻理恵さんと作家の川村元気さんとのコラボ本。クローゼット、書斎、キッチンなどなど、色々な物のおしゃべりに耳を傾けながら本当にときめく物とそうじゃない物を判断していく。片付け関係なしに心に留めておきたい言葉の数々や実際役立ちそうなテクニックなど、可愛いイラストと共に楽しく読了。無理に断捨離とかするつもりはないけどときめかない物から譲ったり処分していこうと思った。2022/05/30
うっちー
84
読み終わっても、実践できる自信がありません2022/10/30
ぶんこ
77
「ときめくか、ときめかないか」で物の行き場を考える。これが私には難しい。どうしても購入金額や、いただいた相手の事が頭から離れない。「自分の物だけではなく、学校や会社の物も片付けてしまう」というのを読んで、私も会社で人がいないのを見計らって密かに片付けたことを思い出しました。履歴書の趣味に「整理整頓」と書いたこともあったと。しかしミコさんは仕事にして、しかも世界進出までしたのですから天晴れ。依頼人の片付けを物語形式で紹介していて、片付けを人に押し付けてはいけないとの言葉が胸にささりました。2022/10/14