内容説明
著者は,時代とともに変容する家族,学校,社会を視野に入れながら,時を経ても変わらざる子どもや若者の心性に寄り添ってきた。本書には「思春期臨床は,クライエントの現実の〈人生の質・生活の質〉を向上させるものでなければならない」との思いが貫かれ,児童・思春期臨床四十余年の臨床経験が凝縮されている。
今回の第三版では,従来の章の加筆修正に加えて,発達障害やトラウマ,チーム・アプローチや薬物療法などの10章を新たに追加,大幅な改訂増補となった。クライエント一人ひとりの個別性を尊重し,次につなげる道筋が見えてくる,心理療法面接に関する臨床的知見の宝庫といえよう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
alto弾き
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診断や薬はその人を幸せにする場合にだけ出す。その人をよく見て話を聞き、その人を知り、気持ちを汲み取り、環境を変えていくことで「症状」は収まり、その人がその人らしく生きていくことができる。なんておおらかで温かく人間味溢れる先生なんだろう!先生に出会い、長年関わった人たちがいる。みんなが幸せになったわけじゃない。でも決してその人を変えようとせず、その人に合う場で輝くことを願ってこられた青木先生への信頼を感じる。自閉スペクトラムの特性を生かして生きる人たちの「趣味人として生きる」の章を読んで幸せな気持ちになった2024/01/15
みみこ
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少しずつ少しずつ読み、間を置いてまた読みたくなる本。寄り添うとは、改善していくとはどういうことか、芯の部分に語りかけてくる。2021/06/01