集英社文庫<br> 言の葉は、残りて

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集英社文庫
言の葉は、残りて

  • 著者名:佐藤雫【著】
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • 集英社(2022/03発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087443424

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内容説明

美しい海沿いの景色と裏腹に陰謀、嫉妬、憎しみが渦巻く鎌倉幕府。その若き三代将軍・源実朝のもとに、都から摂関家の姫・信子が嫁いできた。突然の縁談と異国の地に不安を覚える信子は、実朝の優しさと生まれて初めての海の匂いに包まれ、次第に心をゆるしていく。一方、自分のために鎌倉へ来てくれた妻を生涯大切にしようと誓った実朝は、信子の導きで和歌の魅力を知り、武の力ではなく言の葉の力で世を治めたいと願うようになる。しかし、殺戮さえいとわない醜い権力争いが、否応なく二人を悲しみの渦に巻き込んでいくのだった……。悲劇の将軍の葛藤と信念、そして運命に翻弄された夫婦の切実な愛を描く歴史恋愛小説。第32回小説すばる新人賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆきち

71
言の葉ということばが好きだ。響きがよい。この作品もタイトルに惹かれて手に取った。源実朝が御台所となった信子と出会い、和歌の魅力を知ることで、言の葉の力で世の中を治めたいと願う話だとも知らずに…。紀貫之が和歌とはどういうものか説いた序文の『やまとうたは人の心を種として、万の言の葉とぞなれりける』から和歌にも引き込まれて、実朝と信子のやりとりにも心惹かれ、北条の力の中、若い実朝が自分の思う言の葉で治める世を目指す心に引き込まれていく。あっという間に読み終わり、観ていなかった『鎌倉殿の13人』を観ることにした。2022/04/07

papako

54
単行本の時にお気に入りさんのレビューで読みたいと思っていたら、文庫化された。少女漫画みたいな雰囲気。正直苦手な歴史ものだったので、あまり楽しめず。。。絶対ハッピーエンドにならないのがわかっているもんね。2022/05/30

Y.yamabuki

21
鎌倉幕府三代将軍 実朝と御台所信子の仲睦まじい様子を中心に歴史が語られる。二人の姿が微笑ましい。実朝は、信子との語らいの中で“言の葉で治める世”を目指す。武断政治から文治政治へ、政権も固まってくる三代目に相応しい転換だと思われるが、取り巻く御家人達は強い。もっと長生きすれば、御成敗式目制定の三代執権泰時とは上手くやれたのではないかな?和歌の才は有るもののただの公家文化好きと思っていた実朝。けれど違った人物像が浮かび上がる。若くして亡くなったが、実際に信子とこんな素敵な夫婦であったら嬉しい。 2023/08/07

多津子

21
表紙が単行本と対になっているかのようで素敵。この実朝が印象深かったので、大河ドラマはちょっと違うなぁと思ってしまった。もっと実朝の治世についても言及して欲しかった。政治に興味がなく、和歌に傾倒し、夢見がちな三代目という認識を覆してくれた作品。彼の言葉は、現代までも残っている。単行本の感想はこちら→https://bookmeter.com/reviews/1052387382023/01/09

21
鎌倉幕府三代将軍実朝に嫁ぎ、彼が暗殺された後は都に戻り、82歳で元寇の年に亡くなった信子の生涯を描いた本。全体的にふんわりゆるふわというか、公暁の暗殺の背後は北條だったり、実朝もよわよわだったりの旧態依然な描きようで最新の研究成果を活かして、もうちょっと気骨のある源家将軍を見たかったなあとは思う。しかし感覚として、鎌倉に下るのは和宮が家茂に嫁ぐようなものだったろうし、本人は本当にしんどかったろうなあ…。M子が信子に大姫を重ねてみてたのが切ない。2022/09/11

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