内容説明
生命はどう生まれたか。アミノ酸などが生成する過程と生物誕生の間に何があったか、いまだ明らかではない。しかし、現在その空白は、宇宙で作られた有機物が埋めるという見方が有力だ。宇宙が命のふるさとならば、地球外の惑星にも多数存在すると考えた方が自然だろう。本書は、進化のプロセスと、最新の惑星探査での知見をもとに、アストロバイオロジー(宇宙生物学)から、生命の起源と地球外生命に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
114
生命とは何か?生物は単一の細胞から生まれたことがわかっている。その起源はタンパク質と核酸(DNAまたはRNA)である説が有力。生命はどこから来たのか?2022年はやぶさ2の小惑星リュウグウの試料から20種類のアミノ酸が検出された。つまりタンパク質は宇宙の隕石由来であることが濃厚になってきた。2036年ドラゴンフライ計画で更に期待が高まります。アストロバイオロジーは近年の研究分野。今後の知見にワクワクする。生命はどこへ行くのか?いつか地球も水の痕跡があったと、他の生命体から調査される惑星になるのでしょうか。2022/09/10
Sam
53
ときどき宇宙本を衝動的に買ってしまう。本書もまさにそれで、内容は「アストロバイオロジー」。「生命の起源は地球上か地球外か」、「地球外に生命は存在するのか?」といったテーマを扱う。「そもそも生命とは何か?」から説き起こし、アリストテレス以降の学説の変遷を辿る。そして現在に至ると太陽系の惑星・衛星における生命探査の旅へ。終章ではいよいよ太陽系を飛び出しETI(地球外知性体)の存在について「ドレイク方程式」に則りながら検討を進めていく。最先端の科学でありながらも壮大でロマン溢れるテーマ。とても面白かった。2022/01/28
みこ
35
実にワクワクするタイトルでありながらその期待をさらに上回る良書である。火星などの惑星ばかりでなくエウロパなど木星の衛星にも生命の存在の可能性を探る。物理化学生物地学と理科の知識をフル動員しつつもSF魂を忘れない著者に頭が下がる。本書を読む限りでは地球外に生命が存在することの厳しさを感じるが、それでも宇宙人の存在にロマンを感じてしまう。2022/02/25
おせきはん
31
火星や木星の衛星エウロパなどにおける生命の存在の可能性を丁寧に説明しています。いずれ地球以外で同じような生命が発見されるかもしれませんし、全く異なる生命が現れるかもしれませんが、最近、リュウグウで回収されたサンプルからアミノ酸と水が見つかったこともあり、さらに関心が高まりました。2022/09/25
おーすが
23
地球以外の星には生物が存在するのか、という問いを持って巡る宇宙探査の歴史。なんとなく知っていても、そのワクワクするような視点から学び直してみたとき、宇宙計画や探査機が新たな輝きをはなつ。ルナ、オポチュニティ、キュリオシティ、ボイジャー、あかつき。プロキシマケンタウリの新たな惑星が見つかったというニュースをちょうど、タイムリーに聞き、2060年まで生きてライトセイルの活躍ぶりを楽しめたらなぁと思った。2022/02/12
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