山と溪谷社<br> 禁断の植物園

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山と溪谷社
禁断の植物園

  • 著者名:船山信次
  • 価格 ¥1,584(本体¥1,440)
  • 山と溪谷社(2022/03発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784635810203

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内容説明

危険なほど、美しい――。
人間の欲望を満たし、時にその闇へ陥れる、麻薬や有毒植物、薬用植物36種を紹介。

その恐ろしい作用や、現代薬への応用、人間との歴史的な関わり、ミステリアスな逸話を、美しい挿絵とともに収録する。

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昔から「きれいな薔薇には棘がある」とか、「きれいな花には毒がある」などといわれるように、
どこか危なっかしい植物には美しい花をつけるものが多いのも事実です。
そうした植物に満ちた場所が、この禁断の植物園なのです。
やはり少々、危なっかしい植物ばかりの植物園といえるかもしれませんね。

お断りしておきますが、私(園長であり著者)はそれらの植物の使用をいたずらに推奨するものではありません。
近づいてはいけないものや危険なもの、使用には専門家の指導が必要なものなどについては、
正しい付き合い方をはっきりと指摘させていただきます。
また、この植物園は、この世にある危なっかしい植物を網羅しているわけでもありません。
あくまでも園長の興味をそそる植物たちを集めています。

 ……

禁断の植物園のプロムナードへどうぞ。開門します。

(禁断の植物園へようこそ より)
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■内容
禁断の植物園へようこそ

第一章 誘惑のアーケード
アヘン・モルヒネ・ヘロインを人類に与えた「ケシ」/大麻の世界へ手招く緑の葉「アサ」/幻覚剤LSDを生み出した黒い悪魔「バッカクキン」 ほか

第二章 秘密の薬草畑
美しい瞳を手に入れる目薬「ベラドンナ」/母と妻を犠牲にした全身麻酔薬実験「チョウセンアサガオ」/薬用植物の顔も持った古典園芸植物「オモト」 ほか

第三章 死のプロムナード
正倉院に眠っていた謎だらけの毒草「ゲルセミウム・エレガンス」/リシン入りの銃弾による暗殺「トウゴマ」/ソクラテスの処刑に使われた「ドクニンジン」 ほか

第四章 謎めいた花園
殺された弟の血が滴る「オトギリソウ」/墓地に植えられる悪しき実「シキミ」/庭を飲み込む巨大な穂「パンパスグラス」 ほか


■著者について
船山 信次(ふなやま・しんじ)  
1951年仙台市生まれ。
東北大学薬学部卒業、同大学大学院薬学研究科博士課程修了。薬剤師・薬学博士。
現在、日本薬科大学特任教授。Pharmaceutical Biology (USA) 前副編集長。
日本薬史学会常任理事。薬・毒に関する著書を多数執筆し、TV番組やラジオにも出演。
『毒と薬の世界史』(中央公論新社)、『毒 青酸カリからギンナンまで』(PHP研究所)、『毒が変えた天平時代:藤原氏とかぐや姫の謎』(原書房)など著書多数。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

105
こういうタイトルには弱いので読んでみた。朝やケシ、サボテンの一種やコカ、マオウは麻薬系、ドクゼリトリカブト、すずらん、シキミ他の毒物系が載っている。別の本でだいたいのことは知っていたのでそれほどインパクトを受けなかった。タバコもニコチンが毒物しかしこのニコチンと別れ難くニコチンを愛人にしている方もいらっしゃる。タバコこ規制や禁煙の無理強いは売られている以上おかしいと思う。ちなみに私は元愛人と別れて21年。図書館本2022/04/10

けぴ

49
アンパンの表面真ん中に付いているケシの実。実はアヘンの元になるケシと同じ植物。夏に着ると涼しい麻の服。実は大麻の元になる植物。毒物として有名なトリカブトや強心剤のジキタリスは美しい花を咲かせる。身近なスズランやスイセンにも毒があるので注意。本書を通読すると知らない植物には安易に触らない、ましてや口にしないことが大切だと痛感!イラストのみで写真掲載がないのでGoogleで写真を検索しながら読みました。2022/07/24

くさてる

23
いわゆる有毒植物、危険な植物を紹介した一冊。淡々とした冷静な筆致で語られるそれぞれの植物の生態は分かりやすくも興味深い。トリカブトやケシ、クラーレにオトギリソウ、などという有名どころをしっかり押さえたところで、トリを飾ったのは意外な特性を持つ植物たちでした。でもたしかに一般の人にとっては、きっとこれがもっとも禁断な植物なんだと思います。正方形の版型も、添えられたモノクロの図版も素敵。2022/08/28

みつ

14
まずは表題に、続いて正方形の判型、そしてページをめくってゆくと次々に現れるモノクロームの象徴性を帯びた植物画に魅せられる。内容は、広い意味での麻薬(アヘン、ヘロイン、大麻、コカイン、LSD)の原料になる植物から始まり、薬用にもなる毒を持つ植物が紹介されていく。「美しき婦人」の意であるベラドンナ(瞳孔を拡大させることで魅力的に見せる)など妖しい由来を持つものや、一見可憐な花でとしか見えないスズラン、スイセンなども。ヒガンバナが土葬した墓を守ために植えられた(p196)というのも、初知識。アセビが俳句雑誌➡️2022/06/05

chuji

5
久喜市立中央図書館の本。2022年3月初版。書き下ろし?日本薬科大学特任教授兼薬用植物園園長兼漢方資料館館長の執筆著作。挿し絵が素敵でしたが、カラーだったら良かったのか、モノクロが良いのか? 2022/04/07

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