内容説明
【「ザ・ギース」高佐による、待望の書き下ろし短編集!】
内気で遠慮がちな小学生の<僕>は、夜、布団に入ってから眠りに落ちるまで想像していた。日中にうまくいかないことがあっても、想像では思い通りにできたから。
初めてできた友達・のぼる。彼らと学校生活を送るなか、「ワープができる場所がある」という噂が流れる。
「何気ない日常に油断していると、いつの間にか非日常の世界に連れ去られている。高佐くんの上品な狂気が丁寧に紡がれていました。」
若林正恭(オードリー)
「よく知っている懐かしい感情も、初めて出会う感情も、呼び起こしてくれる小説でした。まだ読みたいし、また読みたい。」
加藤千恵(歌人・小説家)
「かなしみの向こう側には、何があるのだろう――。虚と実、ファンタジーとリアル、こちら側と向こう側。その境界で踊る才能(面白さ)に、痺れながら読みました。まだ痺れてます。」
中村航(小説家)
【出版社からのコメント】
コント日本一を決める「キングオブコント」で、ファイナリストとして常連の実力派お笑いコンビ「ザ・ギース」。
そのユニークな世界観を作ってきた高佐一慈(たかさくにやす)による、初の短編小説集がついに刊行です!
「ザ・ギース」のコントのような小説や、まだ見たことのない新境地が感じられる小説など、著者の異才が光る珠玉の短編小説をお楽しみください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kou
25
お笑いコンビ「THE GEESE」の高佐さんが書いた短編集。どの話も、独特の世界観で描かれており面白かった。表題作の「かなしみの向こう側」は読んでいて、ちょっとゾワゾワした。「玉依存」はスマホ中毒者への警鐘なのかな?次は長編も読んでみたい。2022/05/29
きたさん
14
狂気と紙一重の優しさやその逆やその両方を描き、それでいて純粋に面白いTHE GEESEのコントが好きです。決して笑いを誘うような作品ではないものの、独特の設定や空気感で書かれたこの短編集は、高佐さんだからこそ書けた世界なのだろうなぁとしみじみ思う。設定のせいなのか、ショートショートを読んでいるような感覚に何度か陥ったのがとても印象に残りました。2022/06/20
Eiki Natori
7
まさに日常を舞台にしながら、非日常に引き摺り込むTHE GEESEのコント的な、お笑いの要素は全くないけど、その世界観満載の小説の短編集。予想していたけど、文才がすごい。しかも内容が深くて考えさせられる。某芥川賞受賞したような、いくつかの小説よりも、こちらの本の完成度が高い。 バカリズムのように、ドラマの原作と脚本を手掛けても、絶対に面白いものが作れると思った。 個人的には「玉依存」の話が最も印象的。社会を大いに皮肉っていてよかった。 今年のKOK優勝を願うばかり。2022/03/22
RONALDO9
4
2022年64冊目。 世にも奇妙な物語感があって面白かったかです。 また、高佐さんの世界観や観点が良く 読んでて興味深かったです。 ネタもそうですが、想像力すごいな! って思いました。2022/08/22
ぷくらむくら
1
リアルな世界から「向こう側」に行く描写がとても自然で「連れていかれた」感が満載。表題作より「天然コンタクトレンズを巡る旅」が面白かった。2024/08/05




