内容説明
平和で退屈な日常が一変!わくわくの夏物語。
夏休み、地元の大学で『オズの魔法使い』のお芝居を上演することになる。マンチキン(小人)役に町の子どもたちをオーデションで採用、大きなイベントになった。
ジュリアは、弟と一緒に、突然、オーディションを受けることになる。
どちらかというと、音楽は超ニガテなのに。
大勢の前で『オズの魔法使い』のテーマソングを歌うなんて……。
望んではいなかったけれども、オーディションに合格。毎日芝居の稽古がある。しかも、プロの役者さんも参加するらしい。
今年の夏は、ちょっと違う夏になりそうな予感がする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
buchipanda3
121
「シャーロット・ブロンテは他人になめられるようなことはしなかったんです」。あっという間の夏休み。そう思わせる夢中になれる何かを体験するっていいねって思わせる物語だった。ジュリアは12歳。背が低いのがコンプレックスだが、それが理由で地元の夏の舞台劇に出演が決まる。色々と苦手意識があり嫌々だったが、舞台に関わる大人たちに刺激を受けて気持ちに変化が…。元々、自分の素直な感性に自信が持てなかっただけ。何でも吸収して心を成長させていく様が良い。ショーンが「必要なのは批評家じゃなくて手本」って言うのがまさにと思えた。2022/09/03
けんさん
35
『大人の階段昇る君はまだマンチキンで、よかったネ』 背が低いおかげで『オズの魔法使い』のマンチキン役に抜擢された12歳のジュリア。子供の視点で様々なことを学び吸収していく様がユーモアたっぷりに描かれ、ほっこりと楽しめる一冊でした!2022/07/29
信兵衛
20
ひと夏における少女の体験&成長記として、逸品です。2022/05/02
星落秋風五丈原
16
何のとりえもないと思い愛犬をなくして落ち込んでいた少女が演劇との出会いで自信を取り戻していく話。2022/10/14
joyjoy
13
12歳のジュリアは周りをよく観察し、いろんな言葉に立ち止まり、「○○って言葉は…」と思いを巡らす。彼女のとんでもない思い違いに、笑いを誘われることも。子どもって、こんなふうに周りから学んでいくんだな、知恵を得ていくんだなって、すっかり忘れてしまった子どもの目線、特にまわりの大人に対する目線、を疑似体験させてもらった気分。とても楽しかった。彼女の得た大小様々の気づきは、読者にとっても宝の山。覚えておきたい言葉がたくさんあった。「人生はキャバレー」の場面も好き。元気が出ることばをコレクションしてみたくなる。2024/05/25