政治学者、PTA会長になる

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政治学者、PTA会長になる

  • 著者名:岡田憲治
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 毎日新聞出版(2022/02発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784620327303

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内容説明

うっかり踏み込んだ先は「魔界」だった…理論も“ご高説も役立たず!?実践・街場の民主主義1000日の記録
小学生の保護者たちの胸をざわつかせる「PTA」の存在。そんな場所にうっかり義憤に駆られて、政治学者が踏み込んだら……?政治学の思考のフィルターを通して、PTAを見てみたら浮かび上がってきた、「スリム化」を阻むものの正体、「やめよう! 」が言えない大人たち、「廃止」が必ずしもベストではない事情…。そして、コロナで学校が閉ざされた時、PTAが果たした役割とは?
今の時代に合うPTAの形とは、続ける意味とは何か?身近な自治の場「PTA」での著者の1000日を通じて考える、私たちの「自治」の話。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

149
タイトルを見た時、これは、民主主義の専門家である大学教授が、組織の前近代性や父兄・教師たちの独善性など、PTAが如何に非民主的な存在であるかを目の当たりにした経験を面白おかしく綴ったものかと想像したが、少し違う。確かに、著者は、改革を嫌い前例踏襲に腐心するPTAの実態に驚くが、それを論理的に批判するのではなく、先人への配慮や「ちゃんとしなきゃ」という不安と闘いながら必死に頑張っているお母さんたちの苦悩を見抜いている。彼女たちの気持ちを掬い取り、自ら率先して改革を目指し奮闘する著者の姿が、とても頼もしい。2022/05/27

Ikutan

80
選考委員に何度も説得されてPTAの役員になった友人の話や、授業参観の後の各委員や正副委員長を決めるときの緊張感を思い出した。20年も前ですが、今もあまり変わっていないことにびっくり。確かに今までのやり方を変えるって難しいですね。でも、今は両親共にフルタイム·ワーカーの家庭もどんどん増えているし、岡田さんの考えはもっともで、誰もがこんな改革を望んでいると思う。少し文章が読みにくかったけれど、三年間のPTA会長の経験をまとめた内容は興味深く、特に、最後のPTA「思いだそう、十のこと」は説得力がありました。2022/09/09

もりくに

73
数十年前、夫婦共働きで子供のPTAが回って来た時、当然のごとく(?)妻が引き受けてくれた。当時は当然と思ったが、東京五輪時の「森やめろ 風呂は沸いたか 飯まだか」気分だった、今思えば。その行事やら会議の苦情を聞かされ、最後に必ず「一年、我慢すればいいことだから」とあきらめ気味に言ったことを、今はっきりと思いだした。ただこの本は、そういった問題意識(?)からではなく、私の主治医の推薦。とても素敵な女性医師で、診療は的確で大いに信頼しているうえに、病院一の売れっ子なのに、老人の無駄話にも付き合ってくれる。→2023/05/08

ナミのママ

63
笑った〜!47歳で父になった著者が世田谷区の公立小学校でPTA会長になる。コロナ禍も含めて2021年3月までの3年間の記録。自慢話でも成功体験記でもない。『「魔界」で近づくところじゃないと思っていた』PTA。まさにそのとおり!読んでいてもあぜんとするしきたりや慣例だの、それに正論で正面から切り崩しに挑む前半。ところがそうはいかない。もう痛快。一年、二年…周囲の移動や著者の「学習」で少しずつ変わっていく。読み終わればしっかりとした民主主義を学習した気分。一気読みでした。2022/05/14

はっせー

58
こんなに面白いエッセイは久しぶりだった!著者の岡田さんは政治学者である。そんな岡田さんがPTA会長になり、奮闘した3年間を描いたのが本書である。キーワードは「オペレーターとリーダーシップ」「PTAのレガシーの対応」かなと思う。改革しようと奮闘する岡田PTA会長とそれを阻止するもの。それは案外身近にある感情であった。変えることは悪くない。しかし岡田さんだからできたと言われるシステム作りはダメ。なかなか難しい舵取りだったと思う。PTAは政治と言っても過言ではない!2024/11/07

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