ちくま文庫<br> 北京の台所、東京の台所 ──中国の母から学んだ知恵と暮らし

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ちくま文庫
北京の台所、東京の台所 ──中国の母から学んだ知恵と暮らし

  • 著者名:ウー・ウェン【著者】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 筑摩書房(2022/03発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480437679

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内容説明

料理研究家ウー・ウェンはどのようにして生まれたのか。幼少期の文化大革命の経験、天安門事件により偶然に始まった日本生活、料理研究家としての歩みといった半生から、医食同源に基づいた北京の人々の暮らしの知恵、日中の食文化の違い、数々の料理や台所道具の解説まで。中国と日本の架け橋となるよう奮闘してきた著者唯一のエッセイ集。北京家庭料理レシピつき。

目次

はじめに
第一章 北京での生活
両親は同じ気象学者、でも、性格は晴れと雨ほどに違う
私の生まれた中国は、こんな時代だった
祖父母の家にお引っ越し
冬の部屋には、いつも酢とみかんの香りが
○糖醋肉
○辣白菜
突然やってきた、祖母との別れ
はじめての卵焼き
北京にはお弁当がないから、昼ご飯は家に帰る
工作のりは母の手作り
母と私は北京を離れて農村へ
北京から自転車で父がやってくる
からしを練るのは私の役目
○ほうれん草と豚肉のからしあえ
テストのある日の朝食
家庭訪問のときは、先生をめいっぱいおもてなしする
寮生活のささやかな楽しみ
家族で食卓を囲む幸せ
楽しかった大学生活
生理のときはあずき粥を食べて
○あずき粥
最初の就職先は電力会社。でも一年でやめました
北京の市場は、庶民の台所
美肌の秘訣、ハトムギとコラーゲン
○ハトムギのお粥
私の運命を変えた天安門事件
第二章 東京での生活
はじめて見た東京の台所
和食の出発点はカレイの煮魚
○カレイのスープ
妊娠中の食事と離乳食
○とん足のスープ煮
小麦粉をこねると心が落ちつく
負けずぎらいが取り組ませた小麦粉料理
朝の健康チェック
ご飯、お粥、パン、 、なんでもありのわが家の朝食
お粥は朝も夜もおすすめ
わが家自慢のかつお節削りで作るみそ汁
わが家の夕食はスープが中心
朝の一〇分掃除
子どもとはじめた、お茶のお稽古
わが家のお正月料理は日中合作
○北京雑煮
東京、北京。これだけ違う野菜の切り方
○きゅうりの回鍋肉
私の台所道具。主役は炒め鍋と包丁
北京へ里帰り
夫婦げんかのこと、そしてわが家の一卓二制度について
第三章 北京菜時記
中国と日本の暦について
春節と餃子。一年でいちばん楽しいお正月
春餅ともやし
春遊と山菜摘み
夏は生野菜で
○ジャージャン
夏野菜の炒めおかずベスト3
○乾焼扁豆
○燕京茄子
○鶏蛋西紅柿
西瓜と冬瓜
夏の朝は豆腐と豆乳で
中秋節と月餅
菊の節供ときのこ鍋
焼きいもと焼き栗
白菜干し
しゃぶしゃぶの街
お茶ときんかん
付録 北京家庭料理レシピ
おわりに
文庫版あとがき
解説 ファミリーヒストリーとレシピ 木村衣有子

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

103
TVや雑誌で時折お見かけする北京生まれの料理研究家ウー・ウェンさん。彼女の家庭料理に対する考えと自らの半生を綴ったエッセイ。伝統的な四合院での祖父母との暮らし。幼少期の文化大革命での辛い記憶。天安門事件により偶然に始まった、26歳からの日本での生活。30近い歳の差の日本人との結婚。その御主人の職業が料理と無縁であった彼女を現在の仕事に引き寄せる。北京の両親と夫、子供たちとの交流。医食同源に基づく”美味しく食べることは体に良い”という信念。言葉を選んだ穏やかな表現に温和な性格が滲み心暖まる。料理レシピ付。2021/10/12

ホークス

41
元本は2004年刊。著者は1963年北京生まれで日本在住。色々あった末に日本人と結婚し、料理研究家となった。北京の生活と季節ごとの風物、日本で出会った諸々、伝統料理のレシピなどをフラットな調子で語る。文化大革命にまつわる苦しい体験、纏足をしていた祖母の話が特に印象的。今さらながら、等身大で知ることの大切さを感じた。水餃子などに使う小麦粉の話が興味深い。地方のJAのお店(Aコープなどだろう)で買える地粉には、地方ごとの香りがあると言う。この違いを楽しめたら面白いと思う。さすがは粉食の盛んな北京育ち。2023/05/05

たんぽぽ

23
学者の家に生まれ、お家のお手伝いよりお勉強。大学で学んだ後は、外国へ行ってみたい!自分を生かす仕事がしたいと強く願った女の子が、他国で結婚し、子供を育てながら料理研究家となる…。常に前をむいてすすむウーさんが素敵です。 この本が書かれたのは北京オリンピックの前。中国はどんどん発展し経済大国になりましたが、ウーさんの幼少期の文化大革命時代を思うと、いろいろ考えさせられます。 ウーさんはこの後、ご主人をなくされたのだと思うと胸が痛いです。2021/12/02

Yodo

13
食材を立方体(サイコロの形)に切る料理研究家の自伝。具材の大きさが同じならば、全部同じように火は通るだろうという利点はあるけども、北京の人もこんなにマメには同じ大きさに具材を切らないとは思う。1963年生まれで、文化大革命(1966-76)の時代に両親は頭の良い方のグループで失職する可能性もあって苦労している。本人もその期間に学生時代を過ごしていて読んだ本は「毛沢東語録」。本人も家族も真面目だ。今だと文化大革命は悪く言っても怒られないから、書ける事もあるのだろう。日本に来てからは平和みたい。 2025/01/04

takakomama

10
中国の暮らしや習慣、日本との違いなどが興味深いです。医食同源の食事は真似したいです。自伝のようなエッセイ。私と同世代ですが、文化大革命や天安門事件を経験した波乱万丈の人生。時代を恨まないと言い切れる、とても強い人だと思います。2023/12/08

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