ディスカヴァーebook選書<br> 国技館

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ディスカヴァーebook選書
国技館

  • ISBN:9784309414256

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内容説明

横綱審議委員を長く務め、大の相撲通だった『人生劇場』の作家の、相撲ノンフィクション小説代表作。力士や親方と深く交わった著者ならではの、交友と知見に裏打ちされた、戦前戦後三十年の角界黄金時代の見聞録。清水川、綾川、高砂、朝潮、若乃花…。「人生そのもの」の土俵の思い出を愛惜をこめて綴る。
(※本書は2015/12/8に発売し、2022/2/28に電子化をいたしました)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

51
戦前から戦後にかけ、相撲界と深く関わった著者。これほど当時の力士の姿を生臭く書いた本を初めて読んだ。良くも悪くも当時の相撲界の裏側が描写され、力士の輪郭が浮かび上がってくる。時代的に知らないしこ名の力士ばかりだったが、興味深く読むことができた。2016/02/28

ヨーイチ

27
人生劇場の作者による相撲に纏わるお話。作者と交遊の深かった力士、親方とのエピソードが中心。相撲は大衆芸能・文化、民俗学とかの側面で興味があるので、まぁそれなりに読めた。終戦直後の国技館接収(メモリアルホール)と花街、隅田川の描写が印象的。大正から昭和の大相撲の佇まいがたちのぼる。当時は本場所は二場所であとは巡業。旅先で浮名を流したり、土地の有力者とのやり取りが今の大相撲と随分違い、おおらかさや異界の妖しさが垣間見える。「タニマチ」は財産を潰す覚悟でなる物って話があったが、その喜悲劇も相撲の一部。2016/10/24

Tomomi Yazaki

19
なんともストレートな題名で、相撲好きの心をそそります。話は、戦争直後の東京から始まった。破壊つくされ荒廃した大地にぽつねんと佇む大きな建物。無残にもペンキで「メモリアルホール」と殴り書きされていた。そんな日本に、相撲は耐え忍び残っていた。そこから一時代を築いた力士たち。その力士たちを、そして心を描く本書を読むと感慨深い。中でも若乃花の横綱昇進問題は考えさせられる。二場所連続優勝の条件がこの時にも立ちはだかったが、無事昇進。この解釈の広さが大相撲なのです。だからこそ、今も大相撲は脈々と続いているのです。2022/08/26

みつひめ

1
あとがきで尾崎自身は"小説"といっているが、解説を読むと、ここで語られる力士たちのことは事実のようだ。昭和の文士の中には相撲を愛した人たちがたくさんいた。彼らがなぜ、相撲に夢中になったのか、これを読んで少しわかった気がする。いくつかアレ?と思う固有名詞が出てくるのだけれど、当時はそういうふうにも呼ばれていたのか、校正の段階でで見落とされたのか?2022/06/04

まさこ

1
ニュースのスポーツコーナーとかでやってるとついつい観てしまう唯一のスポーツが相撲なので借りてみました。 日本の国技、というと行儀よさそうですが、元々お相撲さんというのは荒くれものなんですね。そういえば時代物とかだとそんな話になってたような。 本物を観に行ったことがないので一度行ってみたいです。2016/02/01

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