文庫 百姓たちの水資源戦争:江戸時代の水争いを追う

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文庫 百姓たちの水資源戦争:江戸時代の水争いを追う

  • 著者名:渡辺尚志
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 草思社(2022/02発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784794225665

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内容説明

水を法外に奪う村と猛反発する他村との、生存をかけた熾烈な戦い!
江戸時代の水争いの諸相を網羅しつつ、河内国で300年続いた水利闘争を
一次史料から詳細に読み解く。

江戸時代の百姓たちにとって、川や池からの農業用水の確保は死活問題だった。
近隣の村々は用水組合を結成して円滑に取水するためのルールをつくるが、
水不足の際には、用水を過分に奪う村が現れ、他村との激しい対立を生み、
領主や幕府のもとでの訴訟闘争に発展した。
本書では、江戸時代の優れた用水・治水の知恵や水争いのパターンを
網羅的に押さえつつ、現在の大阪府域の村々の300年にわたる水争いの歴史を
一次史料から詳細に読み解く。
中世から江戸期、明治時代にかけて、水争いの様相はどう変化したか。
水資源を奪い合う百姓たちの切実さと紛争解決への努力の足跡が明らかになる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kanaoka 58

7
江戸時代の水争いを紐解くことで、農民や村の姿が立ち上がってくる。 子供の頃、片田舎に住み、家は農業(園芸)を営んでいましたが、その当時の近所関係や親の言動や姿勢の背景について、今更ながらですが、納得感を得られました。 2024/02/12

Masaaki Inoue

3
江戸時代の大阪府南部、藤井寺周辺を舞台に、古文書から当時の百姓たちがどの様に水と関わってきたかを易しく解説。私的には、ちょうどあちこちの田んぼに水を入れている時なので、自分事の様にハマりました。当時の慣例で水路修理の経費は面積割だけど人夫は平等に1人ずつ出す、とか、渇水時には水番を置いて平等に水を流す、とか、我々がしている事は江戸時代から続いてるのだと実感。中盤に登場する「水争いに関する幕府への嘆願事例集」は、ホント「農民あるある」で笑える。こんだけあちこちの仲裁してたんだ。大変だなぁ幕府も(笑)。2022/06/16

Coochie Bill Game

2
一応小生、水文・水資源・水防災の専門家のつもりであったが、不勉強故このような詳細はあまり知らなかった。治水利水という相反する事象を共同体が歴史の中でどう解決してきたか、とても参考になった。中東問題(ヨルダン川)もウクライナ問題(ドニプロ川)も、農耕をはじめた人類の主要な縄張り争いは、水問題だと思っており、この日本の経験を諸国の水問題解決の参考にすることは平和のために重要だと思った2024/09/28

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