光文社文庫<br> ミサイルマン

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光文社文庫
ミサイルマン

  • 著者名:平山夢明
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 光文社(2022/03発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334747244

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内容説明

凄絶な死の瞬間、破裂する電球、捻曲がる銀食器……。〈顕現〉と名付けたそれを蒐集するため、男は女たちを惨殺し続ける。愛娘を手に掛けたときに現れた究極の顕現とは?(「枷」) オンナをさらっては殺して埋めていた俺とシゲ。ある日、証拠回収のため掘り出した死体には、とんでもない罠が仕掛けられていた。(表題作) 魂を鷲掴みにされる、史上最凶の7編を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

342
もう10年以上前に『独白する~』を読んで以来の平山作品だが、とても新鮮に面白く読めた。『枷』『それでもおまえは俺のハニー』『ミサイルマン』が特に印象に残った。エグい描写の多さも特徴だが、調子の外れた比喩表現など、文章がとても好きだ。特に『それでもおまえは俺のハニー』と『ミサイルマン』のようなパンクノワール調のものが好物。かなりイカれた壮絶な世界の中に、どこか純粋さを感じさせる人物やエピソードが織り込まれており、心に残る。コレを読んで"純粋さ"や"愛"を感じる方がおかしいのかもしれないが…。2017/01/10

at-sushi@進め進め魂ごと

89
SFやホラー等、バラエティ豊かな短編で、バラエティ豊かな殺し方で飛び散る血飛沫、眼球、飛び出る内臓、神経を苛む地獄の責め苦。糞溜めのような凄惨な描写の中に差し色のように鮮やかに映るロマンスとハードボイルド感。あ~ゾワゾワする。 何でこんなモノを読みたがるのか我ながら不思議なのだが、脳の未使用、未開発のツボをグリグリ指圧される感覚がタマらんのである。危険な暑さが続く日にもピッタリでしてよw 2018/07/21

モルク

88
表題作の他6編の短編集。いずれも平山ワールド満載のグロさ。全く容赦ない鬼畜さに少々グロッキーぎみである。しかし単にグロさエグさだけではなく、そのまた奥にそこはかとない愛を感じてしまう。それが一番出ていたのが「それでもおまえは俺のハニー」これは究極の恋愛かも。それでも平山夢明を堪能するのはなかなかハードなことなのである。2019/08/23

あや

80
「独白する~」の姉妹作という事でしたが、俄然こちらの方が好みでした。というか、今まで読んできた平山さんの作品の中で一番好きかもしれない。SFや純愛要素が加わるものの、安定の鬼畜系。さすが「生理的に嫌な話を書かせたら日本で三指に入る小説家」ですね。今回もえげつなかった。でも容赦のない描写にも関わらず吐き気がしないのは、そこに愛情があるからか、もしくはその真逆だからかもしれない。純粋な狂気って、なんでこんなに愛を感じちゃうんだろうなー。たいていの人間がなんの躊躇いも罪悪感もなく狂ってる。それが良い。2015/06/03

Bugsy Malone

65
表題作を含めた7つの短編。どれも面白かったが、特に「あなたは...」で始まる、異端の蒐集者を美しい文体で描いた「枷」、二人のろくでなしを少々コミカルに描いた「ミサイルマン」が良い。そして「ミサイルマン」を読み終わってハッと気付いたのは、これはまるで TVドラマ「傷だらけの天使」の修と享だということ。「傷だらけの天使」でもはぐれ者の愛と哀しみが痛いほど描かれていた。平山さんの作品は「キチク系」と呼ばれているそうだが、とてもそうは思えない。根底には同じ「愛と哀しみ」あるのだから。2015/08/21

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