角川ソフィア文庫 科学と人生

著者名：中谷宇吉郎【著】

KADOKAWA（2022/02発売）

• ISBN：9784044006884

内容説明

「雪は天から送られた手紙である」の言葉で有名な中谷宇吉郎。世界で初めて人工雪の製作に成功した物理学の権威は、恩師・寺田寅彦の影響を受け、一般読者向けの随筆を数多く残している。科学的なものの見方とは、人間の愛情や道徳観から離れ、物質や法則をそのままの形で知ろうとすることとする「科学と人生」をはじめ、「科学と政治」「科学のいらない話」「寺田研究室の思い出」など、著者自選11編を収録。解説・永田和宏

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[ひでお]

雪の研究で有名な中谷氏のエッセイ集。専門用語は避けて平易な言葉なので分かりやすいです。戦後に執筆された作品が多いですが、戦争については多くを語っていません。自らの戦争協力も反省の言葉はありません。そういう時代なので仕方がない面もありますが科学のためならば周りの状況には目を閉じたのかもしれません。科学に対する純粋な気持ちの片隅に強いものに巻かれた著者の影がチラリと見えるのが気になりました。

2023/09/27

[mft]

終戦直後頃のエッセイ集。雪や氷に関する色々な話が出てきてそれはそれで興味深かったが、戦争に対する見方が”迷惑"ぐらいの温度感に思えて違和感を抱いた。まあ全般的に淡々と事実に向き合っている風だと納得できなくもないが

2022/12/11

[はやひで]

科学的に物事を考える習慣が身につくとより世界を広げやすい

2023/12/20