内容説明
親友の彼氏に片想い中の美月は、ある日、高校の図書室で手に取った『こころ』に自分宛てのラブレターを見つける。差出人は「佐藤」、でも心当たりはゼロ。あなたは、一体誰――? 切なさに包まれる恋物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
23
親友の彼氏となってしまった幼馴染に叶わぬ片想いをして、悩める日々を送る高2の藍原美月。ある日、美月は図書室で『こころ』に挟まった自分宛ての手紙を見つける青春小説。心当たりがない手紙の差出人の「佐藤」という名前。彼の正体がわからないまま、返事を本に挟むと翌日にまた手紙が挟まっていて、文通を繰り返すうちに大切になってゆくその存在。彼を探す過程で様々な出会いがあって、親友や幼馴染とのすれ違いもあったりしましたけど、美月を支えてくれた手紙に込めれられた思いが明らかになってゆくその結末がなかなか印象的な物語でした。2022/02/22
色素薄い系
5
面白かったです。手紙のやり取りに杉浦くん関わってるだろうなと思っていたけどやはりこっそり届けていたのか(最初本人が偽名で何かやってるのかと思ったけど)。この手紙があった事で蟠りを解消した美月はこれからさらに周りの人との関係がより良いものになっていくのではないかなと思いました。ビターEDだけどこれはこれで良いと思う。2022/04/30
lou2s
4
7/102022/11/17
くらっくす
3
拙い所もあり、設定もよくあるものだけど、思春期はこういう葛藤をしてきたな、卑屈になったなと振り返る。誰とでもそつなく会話を成立できる、容姿がいい。そういう目立つ部分で見えない人の本質を考える余裕はなくて、感情がすごく浮き沈みする。ふとした瞬間に大事なことに気づかせてくれる縁は大事なもので、それは若さとか関係なく大事にしたい。失敗も後悔も当然するし、それが前を見たときの糧にできるように、捉え直していきたいと思える1冊。2024/01/02
ソヨン
3
「どんな話かなぁ」と軽い気持ちで読み始めました。でも、いざ読み始めると面白くて話の続きが気になって読むのを止めるのができないくらい夢中になりました。他のことを忘れるくらいでした。日頃、勉強や仕事のストレスがある人、忘れたいと思うような辛いことがあった人にぜひ読んで欲しい作品です。#冬休み読書感想文20232023/01/21