アダム・スミス 共感の経済学

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アダム・スミス 共感の経済学

  • 著者名:ジェシーノーマン【著】/村井章子【訳】
  • 価格 ¥3,960(本体¥3,600)
  • 早川書房(2022/02発売)
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  • ポイント 900pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784152100856

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内容説明

「世界で最も偉大で、最も理解されていない思想家」、アダム・スミス。市場原理主義者、利己主義の肯定者といった「神話」をそぎ落とし、倫理学や行動科学にまで広がる思想的影響を俯瞰。格差やグローバル化などの課題に直面する現代へのヒントを提示する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

59
バーナード・マンデヴィル『蜂の寓話』(88頁)。1705年。『国富論』誕生に論点を提供したことは既知ではあるが、贅沢は経済に好ましく倹約は悪(89頁)というのは、河上肇『貧乏物語』の奢侈禁止とは真逆だ。スミス『道徳感情論』のキーワードは、憐れみではない。共感、感情移入の同情。スミスの師匠ヒューム『人間人性論』でsympathyが行動を是認する、しない感情を呼ぶとした(91頁)。『道徳感情論』を再読してみたい。スミスは耽読だと仕事できないと漏らす(184頁)。読書の魔力か。。ノーベル経済学賞女性は2人のみ。2022/12/23

TATA

37
経済学の父と言われるアダム・スミスの生涯とその思想についての評伝。とても重厚な一冊。英国史についてある程度の知識がないとついていけないので結構しんどかった。単に経済学というだけではなく当時の思想や政治環境も踏まえ総合的な学問であったと。そう考えればやっぱり欧州は宗教としての思想にその源流があるのだなと思わさせられました。2023/02/20

koji

21
アダム・スミスと言えば「(神の)見えざる手」ですが、その言葉はスミスの全著作の中でも3回(『国富論』では1回)しか登場しません。それ故新自由主義の始祖と言われ毀誉褒貶喧しいですが、本書は、それを払拭し、スミスの現代的意義を提唱する野心的な作品となっています。著者は哲学博士にして英国保守党の国会議員。それ故、スミスの業績を、スミス亡き後の欧米における政治経済学、哲学の理論的変遷を辿りながら詳細に論じていきます。更に本書の主題「共感」は固より、幸福、文化、平等、道徳という言葉の奥深さを学ぶことができます。良書2023/09/09

のれん

17
経済学者はもちろん一般人でも「見えざる手」という単語で知られるアダム・スミス。そんな彼が生きた18世紀において、資本主義を始めとした政治経済学というのはなく、彼自身は思想家であった。 そんな彼の思想の一部を切り取って、貧富の差の原因たる自由主義の始祖、経済界から女性を排斥した差別主義者など言いたい放題されてる偉人を擁護する1冊。 しかし、スミス自身多方面の偉人の言葉を引用し要約した18世紀の思想の体系化をまとめた人なので、その思想もあらゆる方面から切り取ることができるというのは事実なようだ。(1/2)2022/08/21

リットン

15
学生時代に中公新書のアダム・スミスという本を読んで、イメージが一変してすごく印象に残っている。神の見えざる手のような、言葉だけが高校の教科書にも載り、なにをしてもOK、放置が1番といってるように思っていた。けれど、スミスは道徳感情論という本も書いていて、彼はいわゆる現代の経済学者ではなく、「人間の科学」とでもいうべき哲学や倫理、心理等の学者であり、共感や規範を経済が機能する大前提においているのは意外で面白い。著者の言うように、現代では誤解されがちだが、それだけ影響力のある人なんだなぁと感じた。2022/10/15

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