ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 匿名作家は二人もいらない

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ハヤカワ・ミステリ文庫
匿名作家は二人もいらない

  • ISBN:9784151849015

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内容説明

自らの正体を決して明かさない作家モード・ディクソンのアシスタントとして働くことになったフローレンスが見た衝撃の事実とは?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

徒花

124
おもしろかった。作家願望の強い女性が、モード・ディクソンというペンネームを使う、顔出しNGの匿名ベストセラー作家のアシスタントとして働くようになるけれど、彼女に対する尊敬と嫉妬の念が強すぎる主人公は……というサスペンス。凡庸な自分を嫌い、他人の人生を手に入れたいという願望が生み出すホラー。かなり最近の作品なので、トランプ政権の話が出てきたりもする。映画化も決まってる模様。『ゴーン・ガール』みたいな感じにかるのかな。2022/05/06

ナミのママ

64
タイトルを見て「騙されそうだな」と心して読み始める。優秀とは思えない編集アシスタントのフローレンスは密かに作家志望。イタイ失敗からこれからどうしようと思っていた時に飛び込んできたのはベストセラー匿名作家のアシスタントだった。いやいや、そんなうまい話があるはずないよ。匿名作家のヘレンもあやしい。いきなりプライバシーまで任せるものか?そして突然の取材旅行からは急展開。やっぱりねーと思いつつ先が知りたくて加速、ラストも良かった。帯の『どんでん返しの連続』は大いに疑問だけど楽しめた。2022/05/06

優希

60
面白かったです。作家を夢見るフローレンスが匿名のベストセラー作家のモード・ディクションのアシスタントになることから始まるサスペンスでした。事故をきっかけに、作家になりたい野心が爆発するフローレンス。二転三転する流れに引き込まれずにはいられませんでした。予想できないどんでん返しもありましたし。気持ちよく騙されました。2022/10/19

yukaring

53
匿名の売れっ子作家のアシスタントになったフローレンス。もともと作家志望の彼女が妙な野心を抱いたことから事件に巻き込まれていくサスペンス・スリラー。ミステリ好きなら何となく先が予測できる展開ながらも、とても引き込まれる語り口でなかなか面白かった⤴️作家になりたいが納得できるものが書けずに自我ばかり膨らみ、現実と折り合えないフローレンスの暴走、また自己中心的なヘレンにも全く共感できないまま話は進んでいくのに、怖いもの見たさ的に2人がどうなるのか気になるのは作者の罠にまんまとはまってるという事なのかもしれない。2022/07/29

星落秋風五丈原

53
作家になることを夢見るフローレンス・ダロウはある日、匿名のベストセラー作家、モード・ディクソンのアシスタントとして雇われる。最初はまじめに仕事をしていた彼女だったが、次第にモードの原稿へ自分の文章を入れ込み、共同執筆者じみたことに快感を覚えるようになる。そしてとある事故がきっかけとなり、作家になりたいというフローレンスの野心が顔を出し。解説を見ると本作のオマージュとされる作品が出てくるので、絶対に解説から読まないように。というか“なりすまし”を考える人はたいてい同じ道を辿るのだが。2022/03/15

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