内容説明
音大へ行かずに世界最高峰のピアノコンクールで優勝、
25歳で電撃結婚、三児の母そして東京藝大准教授に。
現在もさらに活躍の場を広げる上原彩子の自伝的エッセイ。
――どんなときも、舞台で演奏する時は
「もし明日死んでも悔いがない」という気持ちで弾いているのです。(本文より)
目次
1.二〇〇二年夏、モスクワで
2.チャイコフスキー・コンクールまで
3.ヤマハのマスタークラスに進んで
4.私のコンクール歴
5.世界への第一歩
6.結婚! 出産!!
7.年子も生まれて、日々戦争
8.教える側に立ってみて
9.ピアニズムと練習法
10.いま、これから
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スリカータ
15
上原彩子さんを初めて知ったのは、NHK「ピアノで名曲を」でした。その後、チャイコフスキーのジュニアコンクールで初めて生演奏を聴き、チャイコフスキーコンクール優勝後はCDを2枚買い、リサイタルも行きました。お姿を見ないな…と思っていたら三児の母に!若い頃の芯のある力強い演奏に丸みと柔らかさが加わり、円熟の域。本書は上原さんの生い立ちから現在まで飾らぬ言葉で綴られています。なんと言ってもヴェラ・ゴルノスタエヴァ先生の影響力が凄まじい。亡くなられた後も上原さんの中に息づいています。大変興味深く読みました。2022/03/15
ぽんてゃ
9
ピアニストになるくらいの人はもう高校を休学して1日の大半をピアノの練習にあてるくらいピアノを弾いていたような人たちなのだなって思った。弾きたい時に弾くピアノが楽しくて好きだけれど発表会のためにたくさんピアノに向かって人を意識して弾くピアノも楽しそうなのかもしれないって思えた。シューマンとスクリャービンとハイドン_φ(・_・ ピアノの英才教育いいなあ!ソルフェージュとかやってみたい耳で聴いてピアノを弾くことができたり楽譜をパッと見てすぐ弾けるようになりたい!絶対楽しいからという理由だけでそれがやりたい。2022/10/28
*takahiro✩
7
好きなピアニストで何度かコンサートでも聴いています。最後は3年前の大阪、飯盛さん指揮でラフマニノフ2番とアンコールはラフマニノフの前奏曲とチャイコフスキー四季からトロイカの2曲。素晴らし過ぎる演奏で最初から最後まで感動の嵐、涙、涙でした。この時期はメータのべルリンフィルやセガンのフィラデルフィア管弦楽団でのやはりラフマニノフ2番なども聴いていますが、上原さんは世界的演奏家と比べても全く遜色のないどころか上回る内容の演奏だったと記憶しています。是非とも早く活躍の場を日本から世界に移して欲しいと願っています。2022/08/05
ジュリ
3
プロになる人は練習量が違う。子どものころは1日4時間はピアノの練習をしていて、高校生のときはコンクールにでるために高校を休学している。一流を目指すには、とにかく練習、練習、練習。そして、人に恵まれていることもプロになるために大切なことなのだと思う。2023/11/14
ふじぐみ
1
世界的ピアニストがどんなふうに過ごしてきたのか、読んでみようと思ってみました。 すごいですね。。。 子育てしながらのあのバイタリティ、凄まじい。 あまりクラシックは聞かないけれど、それぞれの曲や作曲家の人生まで深く見つめて、多大な知識もあり、色々と知識を持ち、自分なりの見識を深めるのは楽しそうだと思えました。2022/08/06