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内容説明
東京には昭和のなつかしさ漂う名飲食店があちこちに。「安くてうまい料理」と、その裏にある、作る人・食べる人が織りなす「おいしい物語」を作家で地域誌「谷根千」元編集者の著者が食べ、かつ聞き歩く。これぞ垂涎の食エッセー。39店を紹介。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うずら
13
あとがきに、グルメガイドではなくお店の歴史をきちんと聞いて残したいというのが趣旨であると書いてある。 そう!そういう話が私も知りたい読みたい。 六本木シシリアのピザのエピソード。 ピザが四角いのは、イタリアの潜水艦のコックゆずりで、狭い艦内てテーブルに無駄なスペースを作らない工夫というのが何故だか1番心に残った。2022/05/23
Nobuko
11
同年代で、しかもご近所で、そのうえ食の志向も似てるときたら読むでしょ(笑)ご近所以外でも知ってるお店がたくさん出てきて、懐かしくもあり新しい発見もありでした。シシリアの四角いピザを久しぶりに食べたくなりました2022/04/06
Inzaghico
7
名のある老舗の由来やらエピソードが面白い。お店を「顔」である人々の個性が頭抜けている。女傑あり、逃げられなくて継いだ子どもあり。素材に凝っているかと思いきや、「八百屋さんで買います」とあっけらかんと言う人もいれば、土日はちゃんと休んで波乗りに興じている人もあり。トランスジェンダー活動家の杉山文野さんが新宿のすずやの一族とは知らなかった。2022/03/04
Wataru Hoshii
6
昭和の東京で過ごしてきた著者が、昭和から続く東京の老舗飲食店を巡り、店の歴史や経営者の人となりと共に紹介する本。老舗といっても高級店ではなく、庶民によって支えられてきた店が選ばれているのが嬉しい。私も著者と同じで、馬鹿高い東京の鮨店より地方のお寿司屋さんが好き。行ったことのある店、名前は知っているが行ったことのない店、全く知らない店など色々だが、どの店にも行きたくなること請け合い。そして、飲食店を続けていくのは難しいのだなあと改めて思う。続いている店には続いている理由、そしてもちろん運もある。貴重な記録。2022/04/28
もけうに
5
まさに、徒然なるままに~という風情の食べある記。最初はこのノリにイマイチハマれなかったが、読んでいる内に慣れた。最後の方は自分が老舗をブラつき、店主と話しているような疑似街歩き体験を楽しみ読了。元からある老舗の跡継ぎ不足&高齢化問題に加え、コロナ禍が追い打ちをかけ、閉店してしまった店も多い模様。東京に土地勘が全く無いので、知っている土地の話ならもっと楽しめたかな。2023/03/30