筑摩選書<br> ろうと手話 ──やさしい日本語がひらく未来

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筑摩選書
ろうと手話 ──やさしい日本語がひらく未来

  • 著者名:吉開章【著者】
  • 価格 ¥1,485(本体¥1,350)
  • 筑摩書房(2022/02発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480017390

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内容説明

「手話って、日本語を手で表現してるんですか?」「ろう者なら、みんな手話を使えるんですよね?」これらはどちらも誤解です。手話は日本語とは別の言語であり、ろう教育においては長く手話が禁止されていました。本書は、聴覚障害で生きづらさを感じている人たちの事情や歴史的背景を知ってもらい、手話にも対応する社会実現に向けた活動への協力を呼びかけるものです。「日本語教育」と「やさしい日本語」という新たな視点で、未来を切りひらきます。

目次

はじめに──「ろう者」と「外国人」の共通項
第一章 ろう・聴覚障害の基礎知識
1 障害児教育の概要
2 聴覚障害の概要
第二章 ろう教育における「手話禁止」の歴史
1 ろう者が受けてきた差別
2 日本のろう教育の歴史
3 言語権と手話
4 日本での「手話禁止」以降の流れ
第三章 「聴覚口話法」と「バイリンガルろう教育」
1 「聴覚口話法」の発展と同時法的手話の誕生
2 「日本手話」と「バイリンガル・バイカルチュラルろう教育」の提唱
3 人工内耳技術で変わる議論
第四章 「言語としての手話」に関する議論
1 バイリンガルろう教育関係者と全日本ろうあ連盟の意見対立
2 「手話言語法」制定の動きへの議論
第五章 「日本語教育」と「やさしい日本語」の視点から見直してみる
1 思考停止から再び動き出すための、新しい視点
2 やさしい日本語の運動から言えること
3 やさしい日本語の視点から手話通訳問題を考える
第六章 日本語教師・やさしい日本語推進者に求められること
1 私たちはどのように当事者の課題に取り組むべきか
2 私たちにできること
おわりに──ろうと手話の未来のための提言
参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ドシル

15
日本語教師の視点から、国内にいる日本語が第二言語となっている方達の中に「ろう者」がいることを伝える一冊。 日本語の読み書きが苦手なのは外国人だけではなく、ろう者も含まれることと理由をわかりやすく書いている。そしてやさしい日本語へ。 母語となる手話に関する見方や歴史、ろう教育などあらゆる角度から伝えている。これを読んで判断するのは読者に委ねている。どう判断するか、何を感じるか立場によりかなり異なるのではないだろうか。2021/11/18

Yuka

8
「手話は言語である」という主張に違和感はないし、日本手話と日本語対応手話があることも知っていたけれど、手話の定義がろう者コミュニティによって異なる現状があることは知らなかった。 ろうを一つの文化として、言語として、教育を受けることは必要なことだとも思うけれど、受け入れられない人のこともなんとなく想像ができる。言語体系として、テキストをもたない言語であるってところが大きい違いなんじゃないかなぁと思ったけど、まだ手話に関する知識が少なすぎて論じるまでのフェーズにいけないなと実感。もうちょっと勉強しよう。2025/06/29

ゆまたろ

4
ろう教育の歴史がうまくまとめられている一冊です。著者は「やさしい日本語」を推奨している方らしいです。私も優しい日本語には興味を持っていて、そういう意味でも興味深い一冊でした。2023/03/12

言いたい放題

0
斜め読み2024/02/09

白い雲。。

0
疑問に思っていたことがよくわかった。「やさしい日本語」については賛同する。2023/06/10

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