内容説明
「社会学部はあっても世間学部はなくて、世間そのものは厳然としてあるのだった。世間は学問のレベルをはるかに超越した虚空にあるものと思えた」。若き日に学んだ「世間」、万華鏡のように千変万化する文士的「世間」、夫婦の、老人の…変遷するこの不可思議なものを追いながら、巷に潜む「世間」を描く。博識と豊富な経験とユーモアが横溢し、熟達の筆が明らかにする「世間」の姿とは。
目次
序章 「世間知らず」から始まる
PART1 あの世と脳内世間
PART2 世間というワクチン
PART3 文士と世間万華鏡
PART4 「世間」を味わいつくす
あとがき