内容説明
マッチョなヒップホップをアップデートする革新的評論集!
「著者のつぶさな考察は、日本のラップ史に存在してきた彼女たちに贈られる大きな花束となる」
――渡辺志保(音楽ライター)
「彼女たちの戦いの軌跡とリアルな言葉があったから、今日も私は、私でいられる」
――三原勇希(タレント)
日本のラップミュージック・シーンにおいて、これまで顧みられる機会が少なかった女性ラッパーの功績を明らかにするとともに、ヒップホップ界のジェンダーバランスおよび「フィメールラッパー」という呼称の是非についても問いかける。
■RUMI、MARIA(SIMI LAB)、Awich、ちゃんみな、NENE(ゆるふわギャング)、Zoomgalsなど、パイオニアから現在シーンの第一線で活躍するラッパーまでを取り上げた論考に加え、〈“空気”としてのフィメールラッパー〉ほかコラムも収録。
■COMA-CHI/valkneeにロングインタビューを敢行。当事者たちの証言から、ヒップホップの男性中心主義的な価値観について考える。
■2021年リリースの最新作品まで含むディスクガイド(約200タイトル)を併録。安室奈美恵、宇多田ヒカル、加藤ミリヤ等々の狭義の“ラッパー”に限らない幅広いセレクションを通してフィメールラップの歴史がみえてくる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅん
15
まえがきで著者が語る通り、本書はフィメールラッパーの主張を政治的には描かない。彼女たちが作ってきた楽曲・リリックの形式的な様相を伝えていき、そこに込められた「スキル」をただ記述する。各論考の重たい軽快さに惹かれつつ、Valknee、KOMA-CHIのインタビューのストレートな語りに撃たれる。圧巻は膨大な文量のディスクレビュー。一人で書かれた文章に手抜かりはなく、すべての作品に向き合ってふさわしい言葉を探す作業を想像すると、思わず頭が下がる。小説やファッションなどの文脈につなげる手腕も巧み。とにかくアガる。2022/01/31
ケー
8
少し前に買ったきり、積んでいた本。自分がそもそもラップミュージックをほとんど聞かないのだけれど、逆に、知らない世界だからこそ、強い興味を持って読めた。AwichやDAOKOはもっと聞いていきたいしベボベとコラボしたValkneeも気になる。2022/07/23
ヨシオ・ペンギン
2
サブジャンルとしてではなく、ヒップホップの中に位置付けようとする著者のねらいが伝わってくる。その中で、バトルではなく連帯というキーワードが面白いなと思った。2023/02/14
ishida
1
フィメールラッパーもいろいろいるんだなと今さらながら…2022/04/25
abeplusplus
1
ネタとはいえミソジニックなラップシーンに正面から喧嘩売ってもヒップホップ正史は正史たる歴史があるのだから、というある種の諦観から始まる。気を引き締めて読まねば。2022/02/01
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