内容説明
思春期の苦くて甘い心情を、
鮮やかでポップに描き出す佐々木愛のデビュー作!
はじめてのことをするたび、彼を思い出す。
痛々しい自意識過剰、空回る都会への憧れ、思い通りにいかない初恋。
プルースト効果という言葉を教えてくれたのは、同じクラスの男子「小川さん」だった。
「はじめてのキスは想像もつかないところでしよう」小川さんはそう言ったはずなのに……
表題作「プルースト効果の実験と結果」の他、オール讀物新人賞受賞作の「ひどい句点」、
「春は未完」「楽譜が読めない」の四篇を収録。
狂おしく瑞々しい10代の心情を鮮やかに描き出す、珠玉の恋愛小説集!
※この電子書籍は2019年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
33
痛々しい自意識過剰、空回る都会への憧れ、思い通りにいかない初恋。思春期の苦くて甘い心情を鮮やかに描き出す四篇の連作短編集。プルースト効果という言葉を教えてくれた男の子との初恋、仲良くなった文芸部の女の子との関係、仲良くなった友達と気になる彼のエピソード、そして帰省の新幹線で出会った彼との関係。大人になる過程の多感な少女たちが出会う友人たちとの関係や淡い恋模様の繊細な描写に心揺さぶられて、著者さんの書いた物語をまた読んでみたくなる印象的な一冊でした。個人的には「プルースト効果の実験と結果」が良かったですね。2022/02/08
ぐうぐう
23
『じゃないほうの歌いかた』がめちゃくちゃ良かったので、佐々木愛最初の本である『プルースト効果の実験と結果』を手に取る。なんと言っても表題作が素晴らしい。プルースト効果を生むはずのたけのこの里ときのこの山というアイテムは、どこか凡庸ではあるけれど、それが終盤になって絶妙な効果へと繋がっていくのだから侮れない。また「その一粒が溶けきる寸前だった。歯科医院の待合室の気配が、風が吹いたように濃くなって、小川さんがわたしにキスをしていた」といったさりげない描写に、グッと心を鷲掴みにされてしまう。(つづく)2026/03/23
ソラ
10
表紙とタイトルに魅かれて購入。ストレートすぎる青春ものじゃなく(それだと自分には糖分が多すぎる)、少し離れてる感が良い。2022/04/09
こばゆみ
8
とても良かった。基本的に色恋沙汰の短編集なのだけど、とにかく登場人物が個性的。そして解説の方がまず表紙の写真について語っているのも何か良かった(笑)。2022/03/24
まる
4
タイトルと、表紙の写真(学校のプールに背面から落ちそうな角度で止まっている少女)に惹かれて読み始めた。表題作含む4編から成る短編集。表題作と、『ひどい句点』が特に好きだった。プルースト効果に出てくる主人公と小川さんの「始まる」感じとか、ひどい句点のドライブの始まりのところとか、ぶわわわわって想像が膨らんで幸福なむず痒さでいっぱいになった。初読みの作家さんだけど、他のも読みたい。2022/03/10
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