内容説明
小林湊人が所属するエルソレイユ仙台に、梶山浩介が電撃加入することになった。梶山は長年ヨーロッパで活躍し、ツール・ド・フランスにも出場したレジェンドだ。引退も囁かれていたのに、なぜ日本の新参チームに……? 梶山の加入で“天然”な湊人は覚醒できるのか? 疾走感溢れるレースの裏で繰り広げられる人間ドラマの面白さ。傑作スポーツ小説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
189
レース中の心理、スピード感、ヒルクライムの迫力は、今まで読んだ自転車ロード小説より迫力があった。何より主人公の湊人が覚醒までの過程に興奮。湊人はホントにすっとぼけてるし天然だ。こういった天然が大物になるんだろうね。確かにレジェンド梶山浩介が気にかけるのもわかる。そして、エルソレイユ仙台の選手、スタッフのチームワークも素晴らしく読んでて心地良い。湊人よ、いつか世界に旅立ってほしい。本格的な自転車ロード小説である。レース中に描写される景色が鮮明に浮かんでくるので、旅行にも行きたくなる小説でもある。2022/05/18
アッシュ姉
78
自転車ロードレース小説の魅力がすべて詰まった一冊。最初から最後までワクワクしっぱなしで楽しかった。熊谷さんといえばクマ本の傑作『邂逅の森』のイメージが強いが、自転車にはまってロードレースのチームを立ち上げ、ゼネラルマネージャーをされているとのこと。リアリティのある臨場感を味わえるのも納得。分かりやすくて面白い。これは是非ともシリーズ化熱望。続編は近藤史恵さんに解説して欲しい。2022/03/22
のぼる
21
熊谷さんによる自転車レース小説。 王道のストーリー展開で、ワクワクしないはずがない!競技のディテールは、『サクリファイス』シリーズで既に学んでいるので、手に取るように分かる(ウソ)。それぞれのキャラクター描写については、あっさりに感じたが、これは続編があるからだと思いたい。2022/03/23
ichi
10
【図書館本】自転車のプロレースのお話なのですが、著者自身もロードレースに出るくらいの腕前なので、かなり専門的な内容。今までの知らない世界を少しのぞかせてもらいました!2022/11/01
Nobuko
5
図書館本 偶然にも同じ作家さんが続いたけれど 全く違うお話 近藤さんのシリーズものを思い出しました2022/04/26