webアクションコミックス 神様お願い

著者名：小骨トモ【著】

双葉社（2022/02発売）

• ISBN：9784575856934

内容説明

「神様、神様、学校を燃やしてください。それが無理なら……」
学校と体育が死ぬほど嫌いだったすべてのみんなたちへ贈る小骨トモ初めての単行本。
「神様お願い」「藤田の生首」「アブラゼミ」「スモウちゃんにさようなら」「ファーストアルバム」を収録。
押見修造、ゴトウユキコ推薦作品。

「落ち着く。とにかく落ち着く。
エロスと不安にまみれた小骨さんの漫画を読むと、魂の故郷が共通しているのではと思うほど懐かしく、その手触りに安堵する」押見修造

「容赦のなさが清々しい、心地のいい悪夢を見てるみたい。
私もこんなかっこいい漫画が描けるようになりたい。
この気持ち悪さ（褒め言葉）を貫いてほしいです」ゴトウユキコ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Ex libris 毒餃子]

古き良きガロ系が令和にも残っていた。ひたすらにコンプレックスを激しく露悪する。そのコンプレックスが性的であり、加害的な側面と被害的な側面を見せる。だが、見せ方が秘匿されたベールをはがすような形式をとっているので、真実味が増すのである。どうかんがえても生理的に受け付けないはずなのに、過度に魅力的である。それは誰もが隠したいものを見せつけているからである。個人的には『ファーストアルバム』が一番心に響いた。劣等感を抱えた男が父親になる瞬間のスクラップアンドビルドを見事に表現している。

2022/03/02

[リューベン]

普通の感覚でいえば、後味が悪い、気持ちが悪いと言われる話だと思う。だが、人間の生々しさを書いた面白い作品だとも思う。

2022/02/20

[∃.狂茶党]

わりと救いのない状況に追いやられてる、コミュニケーション下手なひとたち。 わずかばかりのやる気で、事態はひどくなっていく。 全体的に救いはないのだが、そんな残酷さも、漫画的快感が綺麗にくるんでいる。 編集さんに、自由にさせてもらって、こんな話ばかり出てくるってのは、かなり溜まってたんだろうな、生きづらかったんだろうなと思ってしまう。 作者は女性らしい。 エロと妄想と暴力。 マゾヒスティックな方向性。

2023/03/17

[にしの]

幼き日の羞恥と欲を漫画のオムニバスで描く。自分の中の苦々しい何かにもやたらに繋がって、恥ずかしいやらかんやら。こういう記憶を共有している誰かがいるのは驚きであるし、創作にできるのは羨ましいと思う。妄念になりわね。

2022/06/25

[なつのおすすめあにめ]

流行りとかを逆走している。やりたいことをやったらええ……という気持ちに。読む人を選ぶ作風ですが、面白い。

2023/08/06