内容説明
光で像を刻む! ニエプスによる実験成功から二〇〇年、常時接続されたカメラが見つめる日常は、刻一刻と「写真化」している。撮られる世界のほうが、撮る人間のことをよく知っている画像の世紀に、撮るべきものはまだ残っているだろうか。コロナウイルスの世界的流行が問う〈距離〉、再考を迫られる〈他者〉との関係、不透明な未来を前に〈歴史〉の鏡を探りつつ、その始まりから最先端までを、社会のなかに深堀りする写真論の挑戦。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マエダ
41
200年という短いようで長い写真の歴史を主に社会との関係を中心に、人間の意識や記憶にとってどのような役割を果たしてきたかを本書は書いている。文学的な視点からも書かれているので本好きと繋がるところが多く感じる。2022/07/21
ハラペコ
1
写真に関する緻密で社会科学的な議論ではなく、10章からなる散文。各章は特定の人物とその人物の写真にまつわるエピソードを軸に、著者の写真観で彩られた文章で構成される。登場する人々はその時その場所を観察し、感応しているが、その相似のように、本書全体で、著者は写真家と社会(構造)や写真に関するメタファーを観察し、詳述している。 写真撮影だけでなく著者に寄り添って読む必要があるが、写真を通じた世界観が自分の中で整理されるとともに、何かランク付けのようなものが行われた。2025/01/31
林克也
1
プルースト、ブルデュー・・・・・・・・。 彼らの写真を見てみたい。 50年前、中学生の時、実家の村の祭りをNIKON Fで撮った。いい写真が撮れたと思う。フィルムはフジのネオパンSS。自分で現像してプリントして村のみんなに配った。あのネガ、探せばまだ実家にあるはずだ。2024/09/05
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