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内容説明
読書とはつねに「部分から全体への推論」だ――無慈悲にも一般人を拒絶する学術書から歴史的大作まで、博覧強記の進化生物学者が独自の分類法を用い、知識を自分のモノにする読書術を伝授!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
106
読書の基本に立ち明けって説明してくれています。ただ対象読者はかなり高度な方だと感じました。専門家や学者さん向けのものではないかと思います。往路と復路があってそれに対してどのように対処するのかが書かれています。私には程度が高すぎる気がしました。ただ参考に挙げられている本などに興味がわきました。いい本だとは思うのですが‥‥。2022/02/17
ななこ
8
「読書」にまつわる本を読みたくなって、1年以上前に読んだのを再読。序文を読んだだけでも読書欲を刺激される。 この本のいいところは、数多の学術書や鈍器本を読み落としてきた著者が現代の効率読書主義の正反対をいく読書法を唱えているところ。本は推論の素材であり、しっかり自分の頭で考えることに価値がある。 それにしても。本に魅了され取り憑かれた人が書く文章を読んでいると、自分ももっと本が読みたくてたまらなくなってくる。眠れる狩猟者が目を覚ますかのように。2025/02/10
タイコウチ
8
読書指南本を読むくらいなら、気になっている積読本を読めばいいだろうとも思うが、読書についての本は気になる本が多い。「本を読む、それは「狩りだ」という惹句の通り、著者は「ある”文字空間”を旅する読者=狩猟者は、マップやチャートをもっていないので、著者がその本を書き記すときに残したさまざまな”踏み跡”ー単語や文章などーを手がかりにして、いま自分がいる場所と進むべき方角を推論し続けなければならない」と説く。「"読まないための抜け道"をあれこれ考えるくらいなら、日々着実に読み進めること」との言葉、肝に銘じました!2022/12/23
さとまる
8
よくある読書術の本だと思ったら手痛いしっぺ返しに遭う。読書を狩りに例える著者のそれは歯ごたえのある大部を対象としたもので、本を骨の髄まで喰らい尽くそうとするもの。読みながら付箋やマルジナリアなど痕跡を残しそれをノートにまとめる「往路」は自分もやっていたが、それを体系化する「復路」は実行するどころか考えつきもしなかった。もっと深く本を読まねば……そもそも読むとは……となる一冊。2022/05/27
やす
5
何のために読むのか、どうやって読むのかについて正面から向き合っている。読書とは狩りであるという主張に共感した。2023/11/07