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内容説明
1日約180Lもの原尿をつくる腎臓。腎臓は原尿を「血液に戻す分」と「尿として排出する分」とに仕分けし、体内の水分、塩分、血圧などを一定に保つ。近年、血中のリンを多く排出できる腎臓を持つ動物ほど寿命が長いことがわかった。中でもハム、ベーコン、プロセスチーズ、かまぼこなどの加工食品に多く含まれる無機リンは、体内で老化加速物質へと変貌し、慢性腎臓病、動脈硬化、心臓病を引き起こす。リンを排出する力は自覚症状なしに衰え、気づいたときには手遅れに。食事や運動の工夫で腎臓を強く保ち、寿命を延ばす方法を伝授。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
105
わかっちゃいたけど、「安くて美味いモノ」は体に負担が大きいだけでなく、老化を促進するということ。あれダメこれダメだと食べ物は不味くなりがち。なので二元論で捉えるのではなく、少しずつ「安くて美味いモノ(=加工食品)」の摂取を減らしていくことになるのですが、果たして人間の三大欲の一角に打ち勝つことが出来るかが実は最大の難関だったりするのではないかと思いました。2024/10/16
あすなろ@no book, no life.
97
この本は話題となっている本の様で、僕も腎臓の働きや老廃物の体外排出には興味あり、読んでみたいと思った本。著者は、老化の元は腎臓にあると言う。つまり排出機能や各々の臓器の司令塔でもある腎臓の力が弱まると老化が進む。では、その老化を進めるものとは何か。それは、食物に含まれるリンだとの事。尤もリンは人体特に骨に必要な物ではあるのだが、人工調味料的な物に過剰な量として存在するものらしい。それら食べ物への自らの配慮と運動で目下のところ防ぐしかない様である。2022/05/29
ルピナスさん
78
夫の健康診断結果。数値上、注意が必要な項目がぽろぽろと出てきた。夫婦二人で元気に健康寿命を長く生きるために今できることは?本書は、「小まめに体を動かしてから骨から漏れ出るリンの量を抑えたり食品添加物を減らして口から入るリンの量を抑えたりしていけば、老化を防いで腎機能を長持ちさせていくことができる」これを科学的に説明している。予算上、一般的な健康診断でリン系の数値を知る事は難しく、日本ではリン酸添加物が野放し状態なら、年齢に応じ食べ物を選びゆっくりとブレーキをかけながらリン摂取量を減らすよう心がけたい。2023/04/12
油すまし
53
老化加速物質リンのことが分かりやすく書かれている。老けやすさ、若々しさに差がつくのはリンのせい。捻挫した後に骨密度が下がって気になり読み始めたけれど生きていく上で大事なことが沢山。日本で暮らし普通の食生活をしていると誰もが必要量をはるかにオーバー、リンの摂り過ぎ。吸収率の高い無機リン(食品添加物など)、有機リンは吸収されやすいもの(肉、乳製品など動物由来)と、吸収されにくいものがあるが、吸収されないリン食品は大豆。なのに大豆製品はリンが多いから控えなさいなどの栄養指導がされる困ったことも起きているとか。2023/03/14
たまきら
48
老廃物の排出機能がライフラインだからこそ、腎臓と肝臓の機能が重要ー東洋医学だとよく聞く話ですが、腎臓の研究者から西洋医学の視点で語られた内容も酷似していて大変に面白かったです。リンは脊椎動物が骨の形成のために採用した重要な要素ですが、余剰になればあちこちで結晶(CPP)化しトラブルを起こす。その仕組みの説明は大変わかりやすいですが、逆に摂取しすぎないようにする取り組みについては弱いので、ここは他の本で調べてみたいです。猫のAIM研究とも、超小食健康法にもリンクするので爽快な気分。2023/06/12
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