内容説明
ウィリアム・モリスが1891年に設立したケルムスコット・プレス最後の刊行物に収録された、プレス設立の趣意と書物哲学が語られたエッセイを新訳で。用紙、タイポグラフィ、レイアウトなどの制作手法が具体的に解説され、理想とする書物制作の実践書ともいえる内容になっています。また、美しい書物づくりの裏側にある豊かな教養とこだわり、そして歴史への畏敬を感じられ、書物に愛情を注いで向き合ったモリスの人生が凝縮された書物論でもあります。時代を越える書物を愛したモリスの、現代にも届く情熱が感じられる古典です。
目次
本訳書は次を底本としました。
William Morris
A note by William Morris on his aims in founding the Kelmscott Press
出典:
A note by William Morris on his aims in founding the Kelmscott Press : together with a short description of the press / by S.C. Cockerell, & an annotated list of the books printed thereat.
Kelmscott Press
1898
・注解は巻末にまとめて万象堂編纂で掲載しました。
・読みやすさに配慮して、本文中に改行と段落を適宜追加しました。
・出典原本に収録されているS.C.コッカレルによる解説と、ケルムスコット・プレス刊行物リストは割愛しました。