岩波新書<br> スペイン史10講

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岩波新書
スペイン史10講

  • 著者名:立石博高
  • 価格 ¥1,034(本体¥940)
  • 岩波書店(2022/01発売)
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  • ISBN:9784004318965

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内容説明

キリスト教勢力とイスラーム勢力とが対峙・共存した中世,「太陽の沈まぬ帝国」を築きあげた近世──ヨーロッパとアフリカ,地中海と大西洋という四つの世界が出会う場として,独特な歩みを刻してきたスペイン.芸術・文化・宗教や,多様な地域性に由来する複合的国家形成にも着目して,個性あふれるその通史を描く.

目次

第1講 「スペイン」の歴史の始まり 黎明期~4世紀┴1 イベリア半島の地政学的位置┴2 先史時代のイベリア半島┴3 古代地中海世界とイベリア半島┴4 ローマ帝国と「ヒスパニア」の形成┴第2講 西ゴート王国からアンダルスへ 5世紀~15世紀┴1 西ゴート王国┴2 イスラームの進出とアンダルスの形成┴3 イスラーム諸王朝の繁栄┴4 ナスル朝グラナダ王国┴第3講 多様性のなかの中世世界 8世紀~15世紀後半┴1 レコンキスタのはじまりとキリスト教諸国の形成┴2 カスティーリャ王国の拡大┴3 アラゴン連合王国の地中海進出┴4 「三宗教の共存」┴第4講 カトリック両王の統治からスペイン君主国へ 15世紀末~16世紀┴1 カトリック両王の同君連合┴2 ハプスブルク朝スペインの誕生と発展┴3 フェリーペ二世と「カトリック君主国」┴4 大航海時代と「太陽の沈まぬ帝国」┴第5講 スペイン君主国の衰退 17世紀┴1 「スペイン君主国」と帝都マドリード┴2 一六四〇年代の危機┴3 ハプスブルク朝スペインの動揺と終焉┴4 黄金世紀の文化┴第6講 カトリック的啓蒙から旧体制の危機へ 18世紀~19世紀初頭┴1 スペイン継承戦争と新組織王令┴2 カトリック的啓蒙とブルボン改革┴3 フランス革命とスペイン旧体制の危機┴第7講 革命と反革命の時代 19世紀前半~1870年代┴1 ナポレオンの侵略とスペイン独立戦争┴2 カディス憲法から一八三七年憲法へ┴3 寡頭的自由主義国家体制┴4 第一共和政の誕生と崩壊┴第8講 王政復古体制からスペイン内戦まで 1870年代~1930年代┴1 王政復古体制の成立と動揺┴2 プリモ・デ・リベーラの独裁┴3 第二共和政┴4 スペイン内戦┴第9講 フランコの独裁体制 1939年~1975年┴1 フランコ独裁体制の成立┴2 国際社会への復帰と反共の砦へ┴3 「経済の奇跡」から体制の終焉へ┴第10講 民主化の進展と自治州国家体制 1970年代~現在┴1 民主化と一九七八年憲法┴2 自治州国家体制の成立┴3 社会労働党と国民党の政権交代┴4 クオ・ヴァディス┴あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

99
キリスト教、ユダヤ教、イスラム教の複雑な経緯を持つスペインの歴史。イベリア半島はアフリカとヨーロッパ、大西洋と地中海の四ツ辻、出会いの場。711年イスラム教が半島をほぼ支配してアンダルス時代となる。1492年カトリックのグラナダ入城でレコンキスタ完了とコロンブスのアメリカ上陸が大きな節目。マドリードがフェリペ2世に選ばれたのは歴史的経緯から離れていたからこそ。太陽の沈まね国に翳りが見えた16世紀末からムリーリョ、ベラスケス、セルバンテスなど黄金世紀と呼ばれたのは興味深い。現代の自治州国家体制までの政治史。2021/11/14

アキ

97
読了し読書メーターに登録しようとしてはじめて再読本と気づいた。歴史学者らしい客観的な史実に基づくスペイン史でした。紀元前から現代まで俯瞰して、今後の課題を提示して終えています。ローマに対する先住民の抵抗、中世のレコンキスタによる国土回復、ナポレオンに対する独立戦争、1936年からのスペイン内戦、フランコ独裁政権下での反体制派への弾圧と処刑、「侵略に対する独立精神はスペイン歴史を貫く柱」とは1850年から67年に編纂されたスペイン全史の叙述にある言葉。それにカタルーニャやバスクなどの自治州国家体制が特異的。2024/08/31

skunk_c

73
「10講」シリーズのスペイン版で、コンパクトな通史になっている。先史時代からコロナ禍までの、地域的多様性と強固なカトリック国としてのベースを押さえながら、特に近現代史はその政治的変化を割合詳細に説明してあり、ヨーロッパの中での「立ち位置」もよく分かる内容。また、ゴヤやピカソといった偉大な画家達の業績と歴史の関連付け(特にゴヤに関しては面白かった)も興味深かった(カラーの口絵がほしかった)。一方音楽については殆ど記述なし。特に代表的な大衆音楽・舞踏であるフラメンコについて全く触れられていなかったのは残念。2021/11/12

まえぞう

31
10講歴史シリーズの6冊目は、ヨーロッパに戻ってスペインです。フランコという人はやはり難しい人で、ドイツやイタリアとは違って、キリがついていない感がつきまとって理解を妨げます。一方で、ここに来てよくニュースになるカタルーニャやバスクの件は、スペインとして一体化していることの不思議を感じます。2021/10/07

まえぞう

28
再読しましたが、やはり英仏と比べてわかりにくいですね。一つの要因はイスラム勢力におおわれていた時期があり、それを追い出す戦いがあったことです。それとハプスブルグやブルボンから王様がやってきたりもあります。フランコもヒトラーやムッソリーとは違って複雑さを感じました。2024/08/11

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