岩波ジュニア新書<br> 日本一小さな農業高校の学校づくり - 愛農高校,校舎たてかえ顛末記

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岩波ジュニア新書
日本一小さな農業高校の学校づくり - 愛農高校,校舎たてかえ顛末記

  • 著者名:品田茂
  • 価格 ¥968(本体¥880)
  • 岩波書店(2022/01発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784005008513

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内容説明

敷地には野菜畑,果樹園,放牧地が広がり,牛舎,養豚舎,養鶏舎が建ち並ぶ…,一学年約二〇名の学校で生徒たちは三年間,作物栽培や家畜の世話にはげむ.自主自立を学び,互いを認め尊重しあえる人を育む教育を重視するこの学校で行われたユニークな校舎づくりの顛末記.生徒,教職員,保護者,地域の人々…,みんなで力を合わせてつくり上げた学びの場とは?

目次

はじめに┴第1章 農を学ぶ学校┴1.からだでおぼえる農業┴● 早朝から深夜まで● ニワトリ解体実習● 汗を流して学ぶこと┴● 食べることを大切にする学校● 三愛精神● ふるさとから離れて…┴2.小谷純一先生┴● 愛農高校のはじまり● 有機農業への転換┴3.霜尾誠一さん┴● 西方寺平● 小谷先生との出会い● 畑のなかの結婚式┴●「ここで農業をやりたいのは,変わり者だ」● 西方寺平農業小学校┴● おっちゃんのような大人になりたい! ● はじめての移住┴第2章 学校って,どうやってつくるの?┴1.突然,学校をつくることになりました┴● 霜尾さんからの電話● はじめての話しあい┴2.学校のつくり方を知りたい┴● 学校のつくり方は,どこでもおなじ? ● 本屋さん歩き┴● 愛農のみんなで語りあう会・学ぶ会● 設計者を探す方法┴● はっきりしてきた課題┴3.学校をつくるために,大切な2つの準備┴● 学校づくりの第一歩は,夢をえがくこと┴● 次の一歩は,すてきな建築家と出会うこと┴● 環境建築のトップランナー 野沢正光さん┴第3章 こんな学校をつくりたい!┴1.ゲンチク?┴● みんなが驚いた「減らす」というアイデア┴● 明るい夢を感じた減築工法┴2.本館再生工事スタート!┴● 突然の補助金● 話しあうことは山のようにある┴● 山から間伐材を運び出す! ● 起工式での迫力のあいさつ┴● 女子トイレと男子トイレの差はなぜ? ● 自分の意見はきちんと言う┴● 生徒にあわせた「くつ箱」をつくる●3階を切り取る┴3.ここがすてきです┴● 天然の木はさらさら● 太陽の熱はあたたかい┴● 古い校舎の再生から学んだこと┴第4章 学校は,生徒たちの学びを守ってほしい┴1.すてきな学校のもつ力┴● 変化してきた生徒たち● 新しい校舎をつくってもいいのか…┴2.学校づくりのそれから┴● 森のなかを歩いているような木造校舎● うれしい受賞!┴あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン

12
たいへんいいお話なのだけど、ジュニア新書だからかちょっと物足りなかった。減築という工法についても、不可能だと思われていたことを話し合いを尽くしてやり遂げた点でも、示唆されるものはたいへん多い。大きなプロジェクトまとめられない大人にこそ、とても有効な本。2017/06/19

アロハ

11
図書館本。日本一小さな農業高校の校舎建て替えについての本。母が興味あるかな?と思って借りた本でしたが、読んでみるととても読みやすく、なんだか優しい本でした。農業の大切さ、食物や動物の命を頂く尊さ、を伝えていく学校だからこそ、校舎建て替えについてもこだわりがある。農業の未来を託せるような、なんか明るく優しい話でした。2017/07/28

ゆう

6
★★★  三重県伊賀市にある愛農高校の校舎建て替えの物語。著者はもともと、舞鶴市の市役所職員。しかし娘が進学先に愛農高校を選択したことで、この農業高校と関わっていくことになる。愛農高校の理念である、自然との共存に基づいた学校造りに著者も参加し、果ては市役所をやめて高校で働くことに。建て替えには様々な意見が寄せられるが、全てを『話し合う』ことで認識を共有し数々の賞を獲得する学校が生まれた。優しい文体で一気に読めるが、もう少し内容に突っ込んだ部分もあればよかった。しかし事業の進め方はおおいに参考になる。2017/07/22

つっきーよ

5
全校生徒60人の日本で一番小さい農業高校、愛農高校。その校舎建て替えプロジェクトに抜てきされたのは40代後半になる市役所職員の筆者だった。筆者は建築は愚か農業や教育の経験もない全くの門外漢。校長先生の縁から事務局長に選ばれた。ノウハウだけでなく資金も少なく、校舎の新築には最低でも3億円かかる。けれど、あえて筆者は話し合いという時間のかかる手法で進めて行く。様々な意見が出ることでそれ自体が障壁となっていくが、良い意味で少しずつ事態が思わぬ方向に進む。自然との共生や話し合いの大切さについて考えさせられた。2025/07/31

三色かじ香

5
新しい校舎が実現すると、要望が出てきやすくなる、その前はどうせ言っても変わらないという雰囲気があった。というくだりがひとつ刺さりました。小さいことでもなにか要望を実現できると、よりよくしようという雰囲気を生み出せるのだなと思いました。また、意欲的に自主的に作業をする雰囲気が高校生の中にあるのもいい環境だなと思います。素敵な高校のお話でした。2021/05/02

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