内容説明
「昭和史の語り部」がのこした、戦争を起こさないための五箇条!
ベストセラー「昭和史」シリーズをはじめ、「昭和史の語り部」としてたくさんの戦争関連書を遺した半藤一利さん。「戦争というものは、本当に人間がやってはならない一番最大の悪です」。本書は、半藤さんが現代日本人に伝えようとした「大切なこと」を、没後一年を機に、生前のNHKラジオ番組での「語り」をもとに再構成して書籍化するものです。戦時中の少年期から戦後の青年期、文藝春秋の編集者時代、そして作家時代と、激動期を生きた半藤さんの一代記に、盟友・保阪正康氏の解説が加わることで、一人の日本人の私史が日本人全体の昭和史へと昇華していきます。
〈目次〉
一、 勝ったという経験は、人間を反省させないし、利口にもしません
二、 教育によって国というのは立つんです。経済によっては立たない
三、 大きく変革するときに、人間というものは正体を現すんですよ
四、 残しておけば、あとの人が、真実に近づくことができます
五、 歴史を自分で学んでいくことを積極的にやってください
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
breguet4194q
125
何十年も前のラジオ番組のインタビューを書き下ろした一冊です。しかし、つぶさに今の時代にも当てはまることを話しています。「歴史探偵」と名乗る著者の透徹した史観は、時代を越えた名言と言えると思いました。「真理は細部に宿る」「歴史の前に誠実であれ」と。偉大な人の慧眼に脱帽する思いでした。2023/09/23
ケンイチミズバ
86
歴史を勉強する、知ることを続けましょうというとてもシンプルな教えでした。知識があれば鵜呑みにしない、疑問を持つ、問いかけをする行動にも繋がります。軍国オジサンたちの変わり身の早さから大人を信用できなくなったという半藤少年にとっての終戦と終戦直後の日本人の一面がとても分かり易くもありました。戦争は決して天からふってくるものではない。間違った判断を一つすると、また次の間違った判断をする、その積み重ねが戦争のような非人間的なことに到達してしまう。歴史を知る。これからの若い人たちの作っていく日本の明日のために。2022/08/15
まちゃ
62
悲惨な戦争を経験した半藤氏世代の平和への思いを我々日本人は受け継いでいかなければと思いました。殊にロシアのウクライナ侵攻を目の当たりにし、平和の大切さを強く感じます。少年期の戦争体験、元首相・吉田茂や作家・坂口安吾とのエピソードは興味深いものでした。平易な言葉で綴れた、歴史に学べ、という訴えを大切にしたいと思います。2022/03/05
へくとぱすかる
59
裏表紙より。「戦争というものは、本当に人間がやってはならない一番最大の悪だよ」ということを繰り返して言いたいと思いますね。」 ラジオの音源から再現された半藤さんの語り。つくづく、日本人は歴史に学ばないし、戦争が終わるとすぐに、手のひらを返すように言動を変えてしまった大人たち。少年だった半藤さんが大人は信用できないと思ったのも無理はない。今、恐ろしいのは、まさに半藤さんの指摘した「せっかち」さで、戦争に奔っていきそうな、戦前と同じことを繰り返しそうな空気。雰囲気に流されたり、同調圧力に負けない意思こそ必要。2022/05/31
金吾
31
ある程度の立場で戦争を経験した人たちから生の証言を得られた最後の世代というのがすごくしみました。半藤さんの歴史への姿勢がよく伝わる一冊です。2026/05/21
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