ラカンと哲学者たち

個数:1
紙書籍版価格
¥2,200
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

ラカンと哲学者たち

  • 著者名:工藤顕太【著】
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 亜紀書房(2022/01発売)
  • 初夏を満喫!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン (~5/18)
  • ポイント 500pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784750517230

ファイル: /

内容説明

哲学と精神分析の根源には「恋」があった。これを僕らはどうすればいいのか。
人生で初めて一気読みしてしまったラカンの本。
――東畑開人氏・推薦




ラカンにとって哲学とはいったい何だったのか?
そしてラカンは哲学に何をもたらしたのか?

デカルト、ヘーゲル、カント、そしてソクラテス。
哲学と精神分析の交点に立ち上がる、誰も見たことのないジャック・ラカン。


私たちがこれから目撃しようとしているのは、「反哲学」をぶちあげる以前に、ソクラテスやデカルトをはじめとした第一級の哲学者たちと対決し、格闘することで、精神分析を再創造しようとしたラカンである。(本文より)



【目次】
■まえがき

第1部 デカルトを読むラカン
■第1章 哲学は狂気をどう考えるか――ラカンの「デカルトへの回帰」
■第2章 失われた現実を求めて――フロイトと精神の考古学
■第3章 疑わしさの向こう側――デカルト的経験としての無意識
■第4章 哲学者の夢――コギトの裏面、欺く神の仮説
■第5章 言葉と欲望――フーコー/デリダ論争の傍らで
■第6章 科学にとって神とは何者か――精神分析の始まりと終わり

第2部 精神分析的現実のほうへ
■第7章 恋愛は存在しない?――「転移性恋愛についての見解」再読
■第8章 道徳か情欲か――カントともうひとつのアンチノミー
■第9章 目覚めるとはどういうことか――現実の再定義としての夢解釈
■第10章 狼の夢の秘密――トラウマとしての現実界(1)
■第11章 フロイトという症例――トラウマとしての現実界(2)
■第12章 ヘーゲルに抗するラカン――精神分析的時間の発明

第3部 ソクラテスの欲望をめぐって
■第13章 起源の誘惑――フロイトとソクラテス
■第14章 愛とメタファー――少年愛から神々のほうへ
■第15章 永遠の愛の裏面――止まらないしゃっくりの謎
■第16章 あなたは愛を知らない――分裂するソクラテス
■第17章 とり憑かれた哲学者――美のイデアと死の欲望
■第18章 物語の外に出る――精神分析家の欲望とは何か

■結びに代えて 
■あとがき 
■注

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くれは

5
言葉にすると、言葉にする前に言葉にしたかったことの大半は、いとも簡単に抜け落ちてしまう。「私」について語るとき、「私」について語られた言葉は「私」のごく一部、欠片ほどしか表現できていない。だから「ほんとうの私」が何者かは私自身にもわからない。原理的に「私」は「言葉にならぬ私」を決して理解できできない。「愛」も同じだ。私の愛は、あなたからは見えない。あなたの愛は、私からは見えない。それどころか私自身にも「私の愛のほんとうの姿」は語りえない。2022/04/30

ルンブマ

4
この本の中では論じられていないことであるため、本の感想としては不適切であるが、①1950-60年代のラカン理論の「美」と、②1970年代のラカン理論での「美」の違いを明確にすることができた気がする。①では、「アガルマ」的な美、すなわち「内部にあるもの」、「何か隠されたもの」と美が関係付けられるが、②では、むしろ「外部にあるもの」、「見えているもの」と美が関係付けられている。2022/02/10

naka

1
ラカンが哲学者の思想をどう解釈してきたのかを紹介しながら,精神分析の問題意識を臨場感溢れる形で際立たせています.本書を読み,意識や「私」といったものに対してこれまで抱いてきた絶大で疑いもしなかった信頼が大きく揺らぐ経験をすることができました.意識の制御範囲外にある無意識の存在の可能性を認めることは負荷がかかることでしたが,勇気をもってそれを認めると,自分自身を良い意味で突き放してみつめることができるようになり,何らかの"強さ"を得られた気がします.哲学の精神分析的な読みも非常に新鮮でとても良い本でした.2022/11/19

PukaPuka

0
面白い!2024/03/15

マッキー

0
無意識という精神分析にとっての真理と、デカルトの懐疑論から導き出された真理を比較議論しているところや、狂気と真理の関係性、そして精神分析のあり方とソクラテスの行ってきたこととの対比が面白かった。

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/19143076
  • ご注意事項

最近チェックした商品