文春e-book<br> Schoolgirl

個数:1
紙書籍版価格
¥1,650
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

文春e-book
Schoolgirl

  • 著者名:九段理江【著】
  • 価格 ¥1,500(本体¥1,364)
  • 文藝春秋(2022/01発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 390pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784163915081

ファイル: /

内容説明

第166回芥川賞候補作!令和版「女生徒」

どうして娘っていうのは、こんなにいつでも、
お母さんのことを考えてばかりいるんだろう。

社会派YouTuberとしての活動に夢中な14歳の娘は、
私のことを「小説に思考を侵されたかわいそうな女」だと思っている。
そんな娘の最新投稿は、なぜか太宰治の「女生徒」について――?

第126回文學界新人賞受賞作「悪い音楽」を同時収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

287
第166回芥川賞受賞作&候補作第三弾(3/5)です。九段 理江、初読です。芥川賞候補作&第126回文學界新人賞受賞作「悪い音楽」、Wメインの本作、現代の悩める女性達の感性を瑞々しく描いており、興味深く読みました。これまでの芥川賞候補作の中ではMyBestですが、芥川賞受賞作「推し、燃ゆ」に雰囲気が似ているため、受賞に至らなかったのかも知れません。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/97841639150812022/02/19

さてさて

197
太宰治さんが1939年に発表された「女生徒」を巧みに物語に重ね合わせていく表題作の「Schoolgirl」と、デビュー作となる「悪い音楽」の二篇から構成されたこの作品。そこには、文學界新人賞を受賞した短編と、芥川賞候補作となった作品で構成される、読み応えとフレッシュさを併せ持つ物語が描かれていました。『AI』のある日常に「東京都同情塔」に繋がる九段さんの世界観を見るこの作品。その一方で教師の苦悩を描く物語の面白さも見せるこの作品。様々な事ごとが巧みに盛り込まれた濃密さに、すっかり酔ってもしまう作品でした。2025/05/20

ネギっ子gen

117
2編収録。まず、文學界新人賞受賞作「悪い音楽」を読む。面白い。文章のテンポが。こうした書き方好きだなぁ。続いては、芥川賞候補になった表題作。太宰治の「女生徒」が出てくるあたりから面白くなる。社会派YouTuber活動に夢中な14歳の娘は、母親のことを「小説に思考を侵された可哀想な女」と思ってた。って話で、感興を覚えたんだけど、読んでて高揚感が出てこない。的な……。どうして? と考察するに、題名です。この題名なのに、主に母親目線で語られるし。何より! 太宰の『女生徒』のような文体を、期待しちゃってて。ね。⇒2022/08/01

アキ

98
「東京都同情塔」で芥川賞をとった著者のデビュー作「悪い音楽」と表題作「School girl」の2篇。前者で第126回文學会新人賞、表題作で第73回芸術選奨新人賞を受賞している。つまり彼女の書く小説全て受賞作品となる。読んでみて、確かに現代より先を行く感覚と音楽や芸術、文学の扱いが洗練されているが、今回の作品であまり凄さは感じなかった。どちらの小説でも共通しているのは、少女と大人の女性との考えと感情のすれ違いであり、感情の機微を捉えて表現するのが上手い作家だと思った。2024/06/12

いっち

96
主人公は、娘のために存在すると言っても過言でない母親。娘は14歳。YouTubeで「世界の悲惨な現状を知ってもらうこと」をコンセプトに発信している。夫は外資系企業で働き、娘はインターナショナルスクールに通う。世界の悲惨な現状を知ってもらうにしては、裕福すぎる家庭。娘は母親を馬鹿にしている。一方YouTubeでは「お母さんのことを考えてばかりいるんだろう」「お母さんだけが私にとって特別なのはどうしてだろう」という発言。母親は、娘の教育のために教育関係の本を読み漁ってきた。母も娘も痛々しいが、どうも憎めない。2022/01/14

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/19197665
  • ご注意事項

最近チェックした商品