集英社文庫<br> 義時 運命の輪

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集英社文庫
義時 運命の輪

  • 著者名:奥山景布子【著】
  • 価格 ¥649(本体¥590)
  • 集英社(2022/01発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087443226

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内容説明

北条義時。鎌倉幕府第二代執権の座に就くまでの彼は、あまりにも無力だった。姉・政子と義兄・頼朝の非情かつ強烈な個性に翻弄され、父・時政にはないがしろにされ続ける。己が権力を持つことなど、考えることさえできなかった。運命の輪が回り始めるまでは──。頼家の乳母一族として権勢を振るう比企氏を滅ぼし、頼家を幽閉、暗殺した事件から、義時はその本領を発揮し始める。繰り広げられる血で血を洗う抗争。権力者の死、仲間の叛乱、数々の権謀術数、そして、叶わぬ恋。2022年NHK大河ドラマの主人公・北条義時の半生を静謐な熱を込めた筆致で描く歴史小説。

目次

序 石橋山
一 江間義時
二 頼家
三 時政
四 和田義盛
五 実朝
六 承久の乱
結 面影

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ま~くん

43
大河の主人公の半生を知った上で観賞すればもっとドラマを楽しめると思い読んでみた。鎌倉幕府の執権に迄登りつめた人物にしては、優し過ぎる温厚な人柄が印象的。頼朝や姉政子の強烈な個性の前に完全に埋没している感が否めない。でもそれこそが義時最大の処世術。No2だからこそ彼は歴史に名を残せた。どこかでトップを狙う激しい野心を見せていれば、恐らく早い段階で歴史から名前は消えていたと思う。義時の生き様は現代でも充分参考になりそう。簡単ではない上司に悪戦苦闘しているサラリーマン諸氏に対するヒントが見え隠れしている。2022/02/21

だまし売りNo

41
北条氏は他氏排斥を繰り返すが、その中でも畠山重忠の乱は吾妻鏡も認める冤罪である。重忠の冤罪は北条時政が作り、義時は蚊帳の外であったが、時政の陰謀を知った後は積極的に関与した。「かくなる今は重忠に申し開きの機会を与えてはならない」(155頁)。これは現代日本の組織人の駄目なところに通じる。袴田事件を冤罪と分かっていても、隠蔽や正当化に加担する捜査関係者と重なるメンタリティである。2023/12/09

やっちゃん

29
鎌倉殿のおかげで人物がスッと入ってくるので読みやすい。この大河は珍しく嫁も見てて、それは内輪揉めでドロドロしてるから好きらしい。男らしい勇ましさが無いのは寂しいが、登場人物ほぼ死ぬ展開はアウトレイジみたいで痛快だった。2022/08/09

ドナルド@灯れ松明の火

26
以前読んだ「執権北条義時」に比べてなんと分かりやすいことか!近藤 成一氏は学者で書き方が固く色々な話や出典にこだわっていたが、奥山 景布子さんの脚色のないしかしきわめて的確な書きっぷりに感心。お薦め。しかし平家もクズだが源氏もクズだな。京の公家たちもクズ。祖先がこんなだとわかると何やら情けなくなる。2022/03/30

Kazuo Tojo

24
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」ということで事前予習。北条義時は、全然知らない歴史上の人物で興味があった。この時代も疫病、地震、大火、争いがあって大変で結構人間関係も古今東西でよくあるようにドロドロしてる。 源頼朝の死後、どういう時代の流れにだったのか知らなかったので読んでよかった。しかし以外と知らない。いや改めて歴史のことは知らないことが多いのだ。2022/01/11

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