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内容説明
バスで寝過ごした男が辿りついたのは、海辺の田舎町。
来たことがないはずなのに、男はその町に奇妙な既視感を覚える。
帰りのバスもなく、町に留まらざるを得なくなったが、不思議な子供・カズキとの出会いを機に、男は旅することになる。隠された己の記憶を。
幻想の世界へと迷い込む、牧歌的かつ危険なファンタジー。
19Pの描き下ろし短篇も収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちぇけら
16
青いだけの空を見上げて、ぼくはどこかに行ってしまいたくなる、それはどこでもないどこかであった、あんなに自由に見える雲もやがて雨になって蒸発して雲になる、"どこか"はどこにもないのだ。青いだけの海を眺めて、おれはどこから来たのだろうと考える、それはどこでもないどこかであった、昨日産まれたばかりで二十数年の記憶をインストールされただけのハードウェアかもしれない、それは誰にもわからない、"どこか"はどこにもないのだ。ぼくが食べたら排泄する、おれが放ったら産まれる、わたしたちの解脱という受胎の連鎖は、泡のようだ、2022/05/29
∃.狂茶党
15
SF的構造を持つ幻想譚と、SF。 表題作は、クラゲの体がほとんど水であるように、世界と自分の境界があやふやである。 もしかすると、これでもまだ説明が多すぎるのかもしれない。 ビジュアルで語ろうって、意図を作画から感じる。 書き下ろしの短編は、それとは別に、ほとんど台詞で描かれる。 物語自体が、言葉をめぐるものだし、この長さでイメージ処理しちゃうと、わけわからなくなるだろうけど、もうちょっと言葉減らしても良かったんじゃないかな。 2023/05/16
モカ
3
表紙買い。読み終わったあとにしみじみとタイトルを見ていたら、「苦楽の外」かぁ…とぼんやり考えてしまった。この雰囲気好きだ。2022/08/24
コリエル
3
岩原裕二に近い絵柄で、絵は綺麗。話としては短編1本で足りるような内容を1冊分使ったって感じで間延びしてるかな。2022/01/20
ノビコ
2
ジャケ買いしたら当たりでした。見知らぬ海辺の町に迷い込んだ男が苦楽外(クラゲ)に体を乗っ取られるお話。五十嵐大介ぽくて好きだなー。乗っ取られるシーンがBL臭(・∀・)2022/07/10