内容説明
第55回角川俳句賞受賞の著者、待望の第一句集。
卓越した観察力と技巧で、世界をすみずみまで描き出す326句。
どうしても俳句でなければ、ということでもなかったのが、おもしろい。この時、俳句を選んでいなければ、俳人相子智恵は生まれていなかったかもしれないのだ―序・小澤實
目次
序 小澤實
工場 一九九七―一九九九年
まゐつた 二〇〇〇・二〇〇一年
三面 二〇〇二・二〇〇三年
蔦の家 二〇〇四・二〇〇五年
一滴の我 二〇〇六・二〇〇七年
半透明 二〇〇八・二〇〇九年
蹼 二〇一〇・二〇一一年
とことは 二〇一二―二〇一四年
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
空の落下地点。
2
この表紙、おいでおいでしてるみたい。不穏なおいでおいでと捉えるかその逆かは自由とおもう。女性たちが殺到する洋服屋さんの光景は、駅であろうなぁ。工場が河口っていうのも同じかな。前者は服の駅、季節の駅でもある。後者はベルトコンベアーの流れ、製品の流れ。流れマトリョーシカだなー。魚屋の裏、向日葵の裏、雛壇の裏、日裏など事物の奥行も。まぶた逆さに閉じて冬は赤と白の色彩のコントラストを持ってるし、ゴールポストを桜としたことで芝の緑とピンク色のコントラストが生まれる。もしかして女子サッカーか。俳句は冬の窓辺の色探し。2024/01/02
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